エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1109
2022.02.23 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
MSI「VIGOR GK71 SONIC JP」 市場想定売価税込17,050円(1月28日発売) 製品情報(MSI) |
思えばMSIが入力デバイスの第一弾製品として初のキーボードを投入したのは、遡ること約9年前。やや懐かしさを覚えつつ当時と現行の製品を見比べてみると、ゲーミングギアの分野におけるノウハウの蓄積、成熟の度合いがよく実感できる。いまやMSIは、ほぼすべてのPC関連製品を手がける総合メーカーであり、入力デバイスも少なくないラインナップを抱えていることはご存知の通りだ。
MSIが約9年前に初めてリリースした、ゲーミングキーボードの「CK Series」と「GK-601」。これ以降MSIはゲーミングデバイスの開発を加速させ、ラインナップを増殖させつつノウハウを磨いてきた |
今回取り上げるのは、そのMSIから1月末に発売されたゲーミングキーボードの「VIGOR GK71 SONIC JP」(以降「VIGOR GK71 SONIC」)だ。高速入力を可能にする、オリジナルのメカニカルスイッチを搭載した野心作。市場想定売価は17,000円前後という、やや強気な価格設定になっている。それもそのはずで、搭載機能やその装備、マテリアルに至るまで“全部入り”な構成が採用されているからだ。
先ごろ販売が開始された、ゲーミングキーボードの最新モデル「VIGOR GK71 SONIC JP」。テンキーレスモデルの「VIGOR GK50 LOW PROFILE TKL JP」も同時に発売されている |
製品のキモと言えるキースイッチは、Kailhとのコラボレーションによるオリジナルスイッチの「MSI Sonic Redスイッチ」を搭載。“世界最軽量クラス”を謳う軽快さが特長のリニアスイッチで、アクチュエーションポイントも一般的なメカニカルスイッチより短めに設定されている。とっさに素早い入力が求められるゲーミングシーンにピッタリハマるのはもちろん、長時間のプレイでも指の疲労を最小限に抑えられるメリットがあるというわけだ。
さらにそのスイッチには、外周をクリア仕様とした二重構造のキーキャップ「MSI クリアキャップ」を装着。スイッチに内蔵されたRGB LEDの光が全方位に広がり、ダイナミックなRGBイルミネーションが楽しめる。「Mystic Light」に対応するイルミネーション機能は、独自ユーティリティの「MSI Center」を使用して他のデバイスと同期させることも可能だ。
Kailhコラボのオリジナルスイッチ「MSI Sonic Redスイッチ」を採用。ボリューム・メディア操作用のギミックも搭載されている |
そして引き締まった印象を与えるトッププレートには、航空機グレードのアルミニウム合金を採用。強靭な耐久性を備えるとともに、スイッチの打鍵をどっしり受け止める優れた剛性を生み出している。
また、そのスリムなボディの右上には「デュアルタッチスマートボタン」を実装。ボリュームとミュート操作が素早くワンタッチで行える便利なギミックで、すぐ隣に従えているのは便利なメディアキーだ。
フルサイズのゲーミングキーボードらしい大柄なパッケージ。背面の主役はオリジナルスイッチで、その押下特性について分かりやすく解説されている |
なお、同時押し機能はレガシー環境での使用も想定した6+Nキーロールオーバーの切り替えに対応。マクロ機能やRGBエフェクトの設定も可能で、それらカスタマイズ要素を最大3プロファイル保存できるオンボードメモリも内蔵している。
そのほか、快適なキー入力にはほぼ必須といえるパームレスト(「形状記憶リストレスト」)を標準装備。デスクとキーボード間の高低差を解消し、より疲れにくい状態での快適なゲームプレイが可能だ。
テンキーレスの「VIGOR GK50 LOW PROFILE TKL JP」は、レイアウトだけでなくスイッチ仕様も別。こちらには背の低いKailhロープロスイッチが採用されている |