エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1124
2022.04.07 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部/撮影:pepe
ここからは「Optix MEG381CQR Plus」を実際に動作させながらパフォーマンスをチェックしていく。検証用PCとして用意したのは、以前詳細検証をお届けしたMSIのゲーミングデスクトップPC「Aegis Ti5 10TE-018JP」。基本構成はIntel Z490マザーボードに、10コア20スレッドのIntel Core i9-10900K、GeForce RTX 3080、メインメモリは64GB(32GB×2)を搭載する。UWQHD+解像度(3,840×1,600ドット)でオーバークロックされた175Hzのリフレッシュレートをテストするには十分なスペックだ。
斬新なデザインの本体を採用する「Aegis Ti5 10TE-018JP」。グラフィックスカードにはゲームからクリエイティブな作業も余裕でこなすGeForce RTX 3080を搭載する |
それではいよいよ電源を入れて「Optix MEG381CQR Plus」の映り具合を確認していこう。液晶パネルはアスペクト比21:9の横長画面による広大な表示領域と、UWQHD+(3,840×1,600)解像度で水平垂直共に178°と視野角変化に強いRAPID IPSだ。
最大表示色は約10億7,300万色、ピーク時の輝度は600cd/m2のDisplayHDR 600に準拠しており視認性は非常に高い。曲面液晶でありがちな左右フレーム端の輝度低下も確認できなかった。37.5型という大型サイズに慣れる必要はあるが、画面全体で均一性は高くゲームからウェブブラウジング、動画鑑賞まで幅広く対応する。
なお、リフレッシュレートを144Hzに設定し動作時の消費電力をワットチェッカーで計測したところ、PC起動後10分間放置したアイドル時、ゲームプレイ時は47W。同条件でリフレッシュレートを175Hzに設定すると48Wでほぼ変化なし。ただしOSDよりピークホワイトをデフォルトの190から450に変更すると71Wまで上昇した。
DisplayHDR 600に準拠した「OPTIX MEG381CQR PLUS」のHDRは、Windowsのディスプレイ設定から有効化することができる。ただしHDR非対応のコンテンツの場合、全体的な輝度とコントラストがやや強化される程度。下位規格の「DisplayHDR 400」では、ピーク時400cd/m2の輝度、sRGB色域、8bitの色深度で準拠となるため、最近のハイエンド液晶であればほとんどカバーしている範囲だが、環境やゲームによっては必ずしも画質が向上するわけではない。
その点、DisplayHDR 600では、ピーク時は600cd/m2の輝度、ゾーンレベルのバックライト制御、より厳格なBT.709やDCI-P3の広色域と10bitの色深度で高い視聴環境を手に入れることができる。HDRネイティブなコンテンツが手元にあれば、ぜひとも手に入れたい環境だ。
正面左下にある「有機ELゲーミングダイヤル」は、主要なOSDの基本設定を直感的に操作することができる新機能だ。通常は解像度やリフレッシュレート、入力ソース、画質プリセットが順次表示されており、ダイヤルを押し込むことでいくつかの詳細なメニューに入ることができる。設定可能なメニューは、ソフトウェア「MSI Center」で設定することが可能だった。
操作感は良好で、設定変更が想像以上に楽になる印象。RGB LED機能「Mystic Light」のON/OFFもできるため、遊びと仕事で発光機能を切り替えることも簡単だ。