エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1156
2022.06.18 更新
文:撮影・藤田 忠/編集・エルミタージュ秋葉原編集部
久しぶりに外出できる大型連休になった先月のゴールデンウィークは、秋葉原電気街も大きな賑わいを見せた。世間がかつての景色を取り戻しつつあるのを実感しながら、ショップで買い物客の傾向を聞いてみると「圧倒的にゲーミングPCのニーズが強い」という。特に「Apex Legends」や「フォートナイト」、「VALORANT」などの人気ゲームがプレイできるPCが欲しいという声はよく聞かれるそうで、そのためにハイエンドグラフィックスカードを絡めたパワフルなゲーミングPCの需要が増している。先の連休や週末には、合計40万円を超える構成のオーダーもよく舞い込んだとのこと、なんとも羨ましい買いっぷりだ。
数年ぶりに多くの買い物客で賑わった、ゴールデンウィーク真っ只中の秋葉原の様子。いつになく多くのハイエンドパーツが売れたという |
こうしたゲーミングPCを組む上で、気をつけなければいけないのが構成のバランス。選ぶパーツによってゲームのパフォーマンスは劇的に変わるわけで、特にフレームレートに与える影響の大きいグラフィックスカード、さらにCPUのチョイスには気をつけたい。
実際にショップで話を聞いてみると、中にはGeForce RTX 3090やGeForce RTX 3080 Tiのようなウルトラハイエンドグラフィックスカードを購入したにも関わらず、Core i5クラス(やそれ以下)のCPUを選択する人も見受けられるとか。店員も「プレイ環境次第ではありますが、あまりに構成のバランスが悪いとCPUがボトルネックになってしまい、GPU本来のパフォーマンスが発揮できなくなります」と語る。
さらにこの話題は、ここ数年で注目度が激増しているゲーミング液晶ディスプレイを組み合わせた環境に関しても影響が大きい。ゲーミング液晶の売れ筋は従来の“ゲーミング標準”であったフルHD(1,920×1,080ドット)からWQHD(2,560×1,440ドット)へ変わりつつあり、特にリフレッシュレートはこれまで以上にハイレベルなモデルが増えている。
フルHD~WQHD環境において高リフレッシュレートプレイを追求する場合は、グラフィックスカードはボトルネックになりにくいため、CPUが重要な要素になってくる。せっかくハイエンドなグラフィックスカードを用意したのに、CPU性能が足を引っ張ってしまっては台無しというわけだ。
やや前置きは長くなってしまったが、ここからが本題。今回は自作市場の主役に躍り出て久しい第12世代Intel Coreプロセッサから、最上位モデルの「Core i9-12900KS」をピックアップ。最高5.50GHzの高クロック動作から、ショップ店員も「ゲーミングPC向けのCPUとして間違いなく最速のモデル」と口を揃える”SPECIAL EDITION”なCPUだ。発売当時より価格もこなれてきており、“買い時”なタイミングであることも見逃せない。
全国のパーツショップにて、「Core i9-12900KS」が最高によく分かる小冊子を配布中。ショップに立ち寄った際はぜひとも手に取って欲しい |