エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1243
2023.01.18 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
まずは「B760M-SILVER」にハイエンドCPUを搭載した際の挙動を見ていこう。CPUパフォーマンスの検証には、レンダリングベンチマークの定番である「CINEBENCH」系のテストを使用する。また、「SILVER LIGHTNING Utility」の動作モードを「スポーツ/ノーマル/エコ」の3パターンに切り替えることで、どのような違いが生まれるだろうか。
どのテストでもCPU検証レビューと比較してまったく遜色のないスコアが出ており、「B760M-SILVER」はCore i7-13700の性能をしっかりと引き出せているようだ。さらに動作モードによる違いも確実にあり、最大パフォーマンスを発揮する「スポーツ」はマルチコアを中心に「ノーマル」をすべてにおいて上回った。消費電力の差も30W程度のため、パフォーマンス重視なら「スポーツ」、消費電力にも気を配りたいバランス志向なら「ノーマル」といった具合に使い分けたい。
ただし3モードの中でも、Eコアをメインに使う「エコ」は明確に挙動が異なり、消費電力が半減する代わりにパフォーマンスも半分といった具合。各種モードは再起動も不要でシームレスに切り替えられるため、パワーが不要な場合は「エコ」にスイッチすることで、効果的に省電力化できそうだ。
続いて「CINEBENCH R23」のストレステスト「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:10 minutes」を使用し、高負荷がかかる環境における電源モジュールへの影響を見ていこう。
「スポーツ」と「ノーマル」はほぼ同様の結果で、完全に風の当たらない環境下で最大78℃といったところ。多少なりとCPUクーラーの風が当たる環境であれば、さらに温度を下げることが可能だろう。ハイエンドCPUを不安なく動かせる放熱機構と言える。
また、消費電力が半減する「エコ」では、電源モジュールの発熱も最大で60℃未満。シーンに応じて各種モードを使い分けることで、より各種パーツを長持ちさせることにも繋がるだろう。
「スポーツ」動作時はヒートシンクの表面温度も65℃前後に達しており、しっかりと受熱できている。「エコ」モード時は負荷が少ないため、ヒートシンクの温度も40℃台と控えめだ |