エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1308
2023.07.06 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
ここからは「Silent-Master PRO Z790/D5」のサイドパネルを開放し、その内部構造を確認する。ファンレスCPUクーラーをはじめ各種構成パーツは、どのように組み込まれているのだろうか。なお編集部に届いた評価機は、標準そのままの“バニラ”な構成が採用されていた。
「Silent-Master PRO Z790/D5」は、CPUとして冒頭触れたように低電圧版の第13世代Intel Coreプロセッサを採用している。16コア/24スレッドのCore i7-13700T(最大4.8GHz)が標準構成に選ばれており、14コア/20スレッドのCore i5-13500T(最大4.6GHz)から24コア/32スレッドの最上位モデルCore i9-13900T(最大5.3GHz)まで、全4モデルをラインナップ。希望するスペックに合わせてカスタマイズメニューから選択できる。
いずれもサイコムによる独自のチューニングが施され、PL1が55W、PL2が106Wの値へとそれぞれ設定が変更済み。搭載するグラフィックスカードの影響を含めて導き出された、最適なパフォーマンスを発揮する設定が適用されている。
Noctuaが手がけた完全ファンレスクーラー「NH-P1」。6本の銅製ヒートパイプ、広いピッチがとられた分厚いフィンを備えている |
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また、それら最新の低電圧版CPUを冷却するクーラーには、Noctuaによる巨大なファンレスクーラー「NH-P1」を採用。ファンレス動作に最適化された、温度上昇が緩やかな分厚いフィンを備えたクーラーで、自然対流でも空気がスムーズに流れるよう広いフィンピッチが設けられている。
受熱ベースと6本のヒートパイプは銅製で、冷却フィンはアルミニウム。重量1.18kgにおよぶヘビー級クーラーだが、完全なファンレスモデルとしては市場で最も完成度の高いクーラーだろう。
自然対流を最大限に活かすクーラーのコンセプトに沿うように、直線的なエアフローを構築できるファン配置が採用されている |
そして「NH-P1」が最適な冷却パフォーマンスを発揮するように、同じくNoctuaのケースファンを前後ストレートに配置。ケース内のエアフローを利用し、効果的な冷却を可能にするための直線的なレイアウトが採用されている。