エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1358
2023.11.14 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
これまでゲーミングブランド「GAME ICE」を展開してきたPC COOLERは、「K4」「K6」といった空冷クーラーにより国内市場での認知度が上昇。コストパフォーマンスと冷却性能の両立は、多くの自作派から支持を集めた。そんな上昇気流をスパッと切り捨てた格好で登場したのが「CPS」ブランドだ。
PC COOLERが見据える戦略については、先に検証を行った「RZ620」の記事に詳しいので割愛するが、RZ620と同じ日にリリースされた「DE360」は、最も注目が集まるタイミングに用意された、CPSブランドにおける始まりにして早くも集大成とも言えよう。
PC COOLER(CPS)「DE360」(型番:DE360-BK) 市場想定売価税込17,380円(2023年11月3日発売) 製品情報(PC COOLER / 株式会社サイズ) |
ブランドアピールを欠かせないDE360。ウォーターブロックのヘッドはもとより、ラジエーター側面にもロゴがあしらわれている |
なお今回取り上げるのはブラック色のDE360(型番:DE360-BK)だが、ホワイト色のDE360(型番:DE360-WH)も同時発売されている。市場想定売価はいずれも税込17,380円に設定されており、360mmサイズラジエーター採用モデルとしては、コストパフォーマンスに特化された戦略的モデルとみて間違いないだろう。
ホワイト色「DE360-WH」も同時発売。市場想定売価は税込17,380円とブラック色同様 |
次にスペック表からDE360の製品概要を確認する。スタイルはメンテナンスフリーのオールインワン型水冷ユニットで、ラジエーターサイズは人気の360mmサイズを採用。実質的な寸法は、幅120mm、長さ396mm、厚さ27mmで素材はアルミニウム製。近ごろ最も市場で活発に流通している同サイズの製品と大きな違いは見当たらない。それだけに、冷却性能差にはどの部分が影響してくるのだろうか。その辺りを念頭に検証を進めていこう。
360mmサイズラジエーターに搭載される冷却ファンは120mmが3基で、DE360ではLEDによるイルミネーション機能は省略されている。敢えて非発光製品を必要とするニーズに応える製品として、最近では数少ない選択肢のひとつだ。(ただしウォーターブロックのヘッド部は発光)
対応ソケットは、Intel LGA115x/1200/1700/20xx、AMD Socket AM4/AM4/AM3で、コンシューマ向け現行CPUのすべてをフォロー。その他詳細については検証を進めながら解説していこう。
なお外装パッケージは、PC COOLERより新装されたCPSブランドのデザインを採用。描かれるトライフォースはブランドの象徴とされ、先に検証した空冷「RZ620」と共通。なお製品は発泡ポリエチレン緩衝材で保護される格好。このスタイルは徐々に減りつつある。