エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1375
2023.12.28 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
冒頭でも触れたとおり、どうしても売価にフォーカスせざるを得ない”話題作”、いや”問題作”と言っていいのが今回検証を行うCooler Master「MASTERAIR MA824 Stealth」だ。
Cooler Master「MasterAir MA824 Stealth」(型番:MAM-D8PN-318PK-R1) 市場想定売価税込23,280円(2023年11月2日発売) 製品情報(Cooler Master Technology) |
国内市場におけるメーカー発表の製品リリースは今年10月だが、エルミタ的には遡る事約4ヶ月前、台湾で行われたCOMPUTEX TAIPEI 2023のCooler Masterブースレポートでほぼ製品版のプロトタイプを取り上げている。記事には「販売される(かもしれない)」とあり、今思えばその頃はまだ正確なスケジュールが共有されていなかったようだ。
ヒートシンクに特殊な塗料を塗ることで、工作精度の高さをアピールするというデモ。COMPUTEXレポート時では、まだ発売が確定していなかった(ホントウは確定していたのかもしれない) |
晴れて製品化されたMASTERAIR MA824 Stealthだが、CPUクーラー本来の冷却性能を差し置いて、その売価に注目が集まっている。
これまで高価だと思われてきたNoctuaやDeepCoolといった各社アッパークラスの遙か上を行く”市場想定売価税込23,280円”について、さすがに触れざるを得ない。よって本稿での注目点は、分かち難く密接な「売価」と「性能」の2点。進行は従来通りだが、前半は製品自体の作りや構造から、後半は冷却テスト結果からこの売価が見合うモノなのか、について徹底検証してみたい。
検証に先駆け、まずはスペック表をチェックしてみよう。スタイルは2つのヒートシンクと2基の冷却ファンで構成する、サイドフロー型CPUクーラー。対応ソケットはIntel LGA1700/1200/1151/1150/1155、AMD Socket AM5/AM4とされる。
冒頭で触れた”例の想定売価”からも想像できるように、超ハイエンド志向で「市場最も高価なCPUクーラー」の外形寸法は、幅150.6mm、奥行き162.2mm、高さ165.6mmとなり、重量は1.63kgにおよぶ。
なおパッケージは、幅191mm、奥行き248mm、高さ243mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は2.25kg。さすがにパッケージも重量級だ。