エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1410
2024.04.06 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
グラフィックスカードの有効スペースは、フロントファン搭載時で長さ413mmまで。およそ現在市販されているグラフィックスカードで搭載ができないモデルはないだろう。そこで3スロットを占有するGeForce RTX 4090 Founders Editionを用意した。カード長は304mmで、幅137mm、厚さ61mmとされる。
搭載方法は極めてオーソドックスで、拡張スロット金具の固定に使用されているインチネジを流用。グラフィックスカード側の拡張スロット金具3段分をネジ留めすればいい。なお12VHPWRケーブルは、ボトムカバー天板のスルーホールを経由して接続している。
編集部の計量で重さ2,183gのGeForce RTX 4090 Founders Edition。3スロットを使っての固定でもやや右下がりに見える。気になる場合はVGAサポートステイなどの導入を検討したい |
そもそも十分な有効スペースだが、搭載後の実測ではフロントパネルまで約85mmを残した。やや計算が合わないものの、目くじらを立てるほどの事はない。ここは細かな事は気にせずに、ハイエンド志向でビックスケールのNorth XLを楽しみたい。
ミドルタワー版に比べ幅+25mm、奥行き+56mm、高さ+40mmと、数字からはそれほど大型化されていないように思えるNorth XL。しかし実機に触れると、やはりフルタワーPCケースのスケールである事を実感させられる。可能なら是非展示機を実際に見ていただきたい。
肝心な出来映えについては、さすがに定番PCケースのバリエーションモデルとあって実に手堅い。設計が複雑化したDefineシリーズとは違い、シンプルな内部構造は組み込み易く、構成パーツの選定もしやすい。工作精度はFractalのそれで、随所にらしさが表れていた。
最後に左サイドパネルは好みの分かれるところだろう。とは言え設計の基本はメッシュサイドパネルによる「高エアフロー」ではないか。サイドファンを効果的に使えば、システム全体の冷却性能が確実に向上する。North XLはハイエンド構成による高冷却仕様で組み上げたい。
提供:Fractal Design
株式会社アスク