エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1412
2024.04.12 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
2024年3月19日(現地時間)、Noctuaはサイドフロー型CPUクーラー「NH-D12L chromax.black」を発表した。このモデルは以前検証を行った「NH-D12L」をベースとしたchromaxシリーズの新製品で、お馴染みのNoctuaカラーから全身ブラックに化粧直しを施したもの。純粋に新製品とはやや言いにくい所はあるものの、そこは言いっこなしだ。
Noctua「NH-D12L chromax.black」 2024年3月19日発表(市場想定売価109.9ユーロ/99.9ドル) 製品情報(Noctua) |
「NH-D12L」がリリースされたのは、2022年4月5日。エルミタではいち早く検証を行ったが、全高145mmに抑えたローハイトクーラーの冷却性能をやや懐疑的に見積もっていたが、既存モデル「NH-U12S」(120mmファン搭載/全高158mm)と「NH-U9S」(90mmファン搭載/全高125mm)の間を埋める存在として、その明確な立ち位置を知った。
Noctua「NH-D12L」 |
これまでの検証から、カラーリングを変える事で冷却性能に対する有利・不利について明確ではないが、魅せる要素が重要視される昨今の自作PC市場にあって、バリエーションモデルのリリースはさほど珍しい事ではない。とは言え、chromaxやREDUXといった派生形を出すだけでトピックになるのは、質実剛健で実直なイメージのNoctuaならではだろう。今回「NH-D12L chromax.black」を取り上げる理由も、そんな所にある。
ともあれ、カラーリング以外は同じ「NH-D12L」の検証記事が気になる方はそちらへ、NH-D12L chromax.blackも気になるという方は、このまま読み進めて頂ければありがたい。
実機に触れる前に、スペック表からNH-D12L chromax.blackを知ろう。冷却ファンを含む外形寸法は幅125mm、奥行き113mm、高さ145mmで、総重量は890gとされる。NoctuaブランドのCPUクーラーで1,000g以下の製品は、ミドルよりライトなイメージを持つのは筆者だけだろうか。どうやら重量級=Noctuaが染みついているらしい。
対応ソケットはIntel LGA1851/1700/1200/1156/1155/1151/1150、AMD Socket AM5/AM4。ここで目に付くのはLGA1851だが、Noctuaでは昨年より対応を謳う製品が既に販売されている。
またNH-D12Lに比べ、LGA2011/2066がリストから外れている事も指摘しておかなければならない。現状、サポートから外れたからといって大きなトピックではないが、付属品が一部変更されているのがその理由。外観のカラーリングだけでなく、内容物にも違いがある事がスペック表より読み解くことができる。
NH-D12L chromax.blackのパッケージ。ブラック基調は「chromax.black」だから。NH-D12LはNoctuaカラーで、外形寸法は同じ幅が約185mm、奥行きが約175mm、高さが約235mm |