エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1417
2024.05.02 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
ここからは、「Lepton Hydro」シリーズを構成する各種パーツを個別にチェックしていく。まずはシリーズの共通の筐体として採用されている、AntecのミドルタワーPCケース「P20CE」だ。
ワークステーションと言えば、堅牢で頼もしげなフルタワーケースを思い浮かべるかもしれない。しかし実際の使い勝手を考慮すれば大きすぎる筐体は邪魔になりかねず、しっかりした搭載能力とほどよいサイズ感の両立は重要なファクターだ。
その点、ミドルタワーPCケースとしては標準的なサイズながら、豊かな拡張性をもちE-ATXフォームファクタに対応する「P20CE」は、まさにうってつけの存在。サイコムによれば、ケース選定にはかなりの吟味を重ねたという。
フロントはメタル製の通気孔付きカバーを装着。トップもマグネット付きフィルターによるメッシュ仕様で開放されている |
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フロントとトップを通気孔として開放する、冷却にポイントを据えたエアフロー重視の設計が特徴。以前に詳細検証をお届けした「P20C」のバリエーションにあたり、左サイドが強化ガラスパネルに代わってソリッドパネル仕様になっている。
また、冷却ファンはフロントにNoctua「NF-A12x25 LS-PWM」(450~1,200rpm/12.1dBA)、リアにNoctua「NF-A12x25 PWM」(450~2,000rpm/22.6dBA)を標準装備。搭載ファンがNoctrua製の高性能静音ファンにカスタマイズされている点もトピックの一つだ。
冷却ファンは前後ともにNoctrua製ファンにカスタマイズ済み。フロントに搭載された内の2基は、グラフィックスカードのラジエーター用だ |
先に触れたように優れた拡張性も特徴で、フロント・トップともに最大360mmラジエーターに対応する点もまた、デュアル水冷マシンのベースに採用された理由だろう。さらにグラフィックスカードは最長375mmまでサポート、大型のGeForce RTX 4080 SUPERカードも難なく組み込める。
そのほか、ドライブベイは3.5インチ/2.5インチベイ×2、2.5インチベイ×2構成。標準構成におけるストレージはM.2 SSDのみのため、必要に応じてドライブを追加できる。
丁寧に処理された裏配線。コネクタの繋ぎ目も抜かりなく保護されているほか、ユーザーによるストレージの追加を考慮して(出荷時は使用しない)SATA電源ケーブルも用意されている |
フロントトップのI/Oは、USB 3.0×2、USB 3.2 Gen 2 Type-C×1、音声入出力が並んでいる | ボトムには、リアから引き出すことができるボトムフィルターを備えている |