エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1464
2024.10.10 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
AMD 800シリーズマザーボードは、ストレージとグラフィックスカードの両方がPCI Express 5.0に対応することもあり、この機会にSSDのアップグレードを考えている人もいるだろう。PCI Express 5.0対応SSDはコントローラの発熱がかなり大きいことで知られているが、その対策のために「X870 AORUS ELITE WIFI7 ICE」もフィン構造を採用する専用ヒートシンクを標準装備させている。
ここではそのヒートシンクの冷却性能がどの程度なのか、ベンチマークテストを用いて検証してみよう。ちなみに検証にあたっては、PCI Express 5.0に対応するTeam「T-FORCE Z540」シリーズの2TBモデル「TM8FF1002T0C129」を用意した。
【関連記事】最高12,400MB/sのPCIe 5.0 NVMe M.2 SSD、Team「T-FORCE CARDEA Z540」発売(2023.12.01 10:25 更新)
「TM8FF1002T0C129」のスペックをおさらいしておくと、シーケンシャル読込最大12,400MB/s、書込最大11,800MB/s、ランダム読込140万IOPS、書込140万IOPSというもの。PCI Express 5.0(x4)対応SSDの中でも最速クラスの性能が自慢だが、「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果を見てみると、公称値と同等のスピードがしっかり出せているようだ。
また、ベンチマークテストを3回連続で実行した際も、温度は最大で70℃をやや上回る程度に収まり、サーマルスロットリングは発生していない。上下からSSDをサーマルパッドでサンドイッチにする放熱機構により、PCI Express 5.0対応SSDの爆熱をしっかり抑え込んでいる。
アイドル時(左)に比べ、表面温度は平均で50℃超え、最大57℃以上になっている。SSDの発熱がしっかりヒートシンク全体に伝わっているようだ |
特にハイエンド向けCPUのRyzen 9 9950X/9900Xでは、コンシューマ向けCPUで最高レベルにまで性能が向上していることもあり、組み合わせるマザーボードも過度な妥協は避けたいところ。その点で今回検証を行った「X870 AORUS ELITE WIFI7 ICE」は、比較的安価なエントリー向けモデルながら、ヘビーな負荷も難なくさばける高い信頼性を備えていた。
クラス最高峰の堅実な電源回路やそれを支える大規模な放熱機構など、抜かりのない装備は従来のミドル級以上のモデルと比べても遜色ない。ミドル級CPUのRyzen 7 9700X/5 9600Xを組み合わせる場合でも、ド安定な運用が可能であろうことは疑いなしだ。
ツールレスのクイックリリース機構など、新世代マザーボードならではの使い勝手の良さもグッド。スロットまで”隙のないホワイト”な見た目も相まって、ホワイト系パーツで構成を統一したい人にとって、デザインも信頼性も機能も、全方位に妥協なく選べるオススメなマザーボードだ。
提供:GIGABYTE TECHNOLOGY