エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1515
2025.03.05 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
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次は「3DMark」におけるDirectX Raytracing向けテストである「Port Royal」を実行。レイアクセラレータが第3世代にアップグレードされたRadeon RX 9070シリーズのレイトレーシング性能を確かめてみよう。
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Radeon RX 9070 XTとGeForce RTX 5070 Tiの差は2%ほどであり、ほぼ同等のレイトレーシング性能を叩き出している。検証環境が異なるものの、前世代のフラッグシップRadeon RX 7900 XTX検証時と比べても25%ほどスコアが向上するなど、第3世代レイアクセラレータへ進化した影響はかなり大きい。
また、Radeon RX 9070は上位のRadeon RX 9070 XTと15%ほどのスコア差だが、テスト中のフレームレートは70fps以上に達しており、レイトレーシング対応タイトルへの適性は十分示している。
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続いて同じく「3DMark」のDirectX Raytracing向けテストである「DirectX Raytracing feature test」を実行する。「Port Royal」では影や反射などの表現にレイトレーシングを用い、それ以外は従来のラスタライズ手法で描画していたところ、本テストではすべての処理にレイトレーシングを利用している点に違いがある。実際のゲーミングシーンでは現実的ではないものの、純粋なレイトレーシング性能を計測できるというわけだ。
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レイトレーシング性能“のみ”を考慮した場合、Radeon RX 9070 XTはGeForce RTX 5070 Tiから30%程度遅れをとっている。第3世代レイアクセラレータの搭載により確実な進化を遂げているものの、まだ完全に競合と並ぶ水準には足りないようだ。
また、Radeon RX 9070の方はGeForce RTX 5070 Tiに約50%ほどフレームレートで差をつけられている。実際の対応ゲームにおいては、Radeon RX 9070 XTとともに超解像技術を組み合わせることでパフォーマンスの改善を狙っていきたい。
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ここからは、よりゲームに近い環境におけるパフォーマンスをチェックするため、ゲーム系ベンチマークや実際のゲームプレイを通じた検証を進めていく。まずは人気オンラインRPGの最新アップデートである「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」の公式ベンチマークテストを実行する。グラフィックス設定は“最高品質”で、解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)/2,560×1,440ドット(WQHD)/3,840×2,160ドット(4K)の3パターンに設定した。
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Radeon RX 9070 XTとGeForce RTX 5070 Tiとの比較では、フルHDこそ16%の差がついているものの、負荷が重くなるWQHD以上ではその差が縮まっている。ベンチマーク指標ではフルHDはもちろんWQHDでも”非常に快適”の水準を楽々クリア。4Kでも”とても快適”な水準でフレームレートで平均80fpsをマークするなど、解像度を選ばず最高設定で遊べるようだ。
ちなみにRadeon RX 9070は、上位のRadeon RX 9070 XTとスコアで6~7%程度の差に留まり、平均フレームレートでも肉薄。プレイするタイトル次第ではかなり近いパフォーマンスが期待できるかもしれない。