|「GZ-LX10HB-900」は同クラス最大級の標準搭載ファン
一見、ごく一般的なミドルタワーPCケースに見える「GZ-LX10HB-900」だが、ライバルモデルとのアドバンテージは、その搭載ファンの多さにあるだろう。追加投資を抑える事ができる点は、PCケース選びにおける重要ポイントにもなるはずだ。ここでは標準搭載された冷却ファンの詳細を解説していこう。
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「GZ-LX10HB-900」の冷却ファンとエアフローレイアウト。この他サイドパネル部にも2基の120mmファンが搭載されている |
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標準で搭載される冷却ファンは、サイドパネル部のスケルトンファンを含め、型番は全て「F121225SL」だった |
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■フロント吸気ファン(120mm×1基)
フロント120mmファンはブラックカラーの非発光タイプ。外気のフレッシュな空気をケース内部に送り込み、エアフロー直下にある3.5インチシャドウベイ部を直接冷却する役割を果たす。
なお搭載スペースにはひと周り大きなネジ穴が用意され、任意で140mmファンにも換装可能。大口径の恩恵は言うまでもなく、大きな風量を低回転で得ることができるため、静音化にも貢献する。構成パーツを一度組み上げると換装はなかなか面倒なもの。冷却強化と更なる静音化を狙うならば、事前に付け替えておこう。
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フロント120mm吸気ファン。シャーシ部には無数の穴が空けられており、ここから外気を取り入れる。外周には140mmファン用ネジ穴が用意され、換装にも対応する |
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フロント120mm吸気ファンは、3.5インチシャドウベイに搭載されたHDDを直接冷却する事ができる。大切なデータが収められたHDDの長寿命化にも大きな役割を果たすだろう。なおコネクタはパルスセンサー付きの3pin |
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■リア排気ファン(120mm×1基)
リア部に標準搭載されるのは排気120mmファンだ。このクラスの横幅では、さすがに140mm口径は無理だが、そこは致し方ない。
搭載ファンはパルスセンサー対応の3pinコネクタ仕様。なお給電はコネクタ数の“節約”から、分岐ケーブルを介し、フロントファンケーブルと接続されていた。
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リア排気ファンは120mm口径。3pin分岐ケーブルによりフロントファンと給電がひとまとめにされているため、ケーブル長は極端に短い |
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リア排気ファンの通気穴。このタイプが最もコストがかからず、製造も楽。ファン固定には黒色テーパーネジが使われていた |
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■トップ排気ファン(120mm×2基標準)
トップには2基の120mmファンが標準で装備される。いずれも排気で、PCケース内部の熱を外部に排出する役割を果たす。また特徴的な倒立式マザーボードレイアウトを採用するため、拡張カードとの距離が非常に近い。つまりグラフィックスカードから発せられる熱を、最短距離で外部排出できるため、通常のエアフローレイアウトを採用するモデルに比べれば、熱籠もりを最小限に抑える効果が期待できるワケだ。
なお床置きでは最も目に付くトップファンは、レッドカラーインペラを採用。ブラック筐体とマッチしたカラーリングにより、“並の普及価格帯”ではない事が、さりげなくアピールされている。ちなみにコネクタは4pinペリフェラルとなり、パルスセンサーケーブルは省略されている。
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トップ120mm排気ファン×2基。目に触れることが多い部分だけに、インペラはレッドカラーモデルがチョイスされている |
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PCケース内部から排気ファンを覗き込む。120mm×2基のトップファンともなれば、やはり240mmサイズのラジエターの搭載を狙う人もいるだろう。これについては後述 |
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■サイド吸気ファン(120mm×2基標準)
とかくこのクラスのPCケースではオプションになりがちな、サイドパネル部のファン(吸気)も、このモデルでは標準装備。クラス最大級のファン搭載数を誇る「GZ-LX10HB-900」の象徴的な部分かもしれない。
さらにアイキャッチにも手抜かり無く、オレンジLEDを内蔵する120mmクリアファン2基が装着されているのも特徴だ。
この装着位置から、その役割は拡張カードの冷却補助。ハイエンドグラフィックスカード構築にも十分に対応できる準備はできている。なお120mmファンはいずれも140mm口径ファンに換装可能。手持ち資産を活かすもよし、冷却強化を狙うもよし。拡張性はこんな部分でも確保されている。
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オプションになりがちなサイドパネル部分にも120mmファン×2基を標準で装備。なおLEDカラーはオレンジで、発光ファンとしては珍しい |
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