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|制限付きの電源ユニットスペース。ただし回避方法はアリ
当たり前の事ながら、ATX電源ユニットのサイズで幅150mm、高さ86mmは規格化されている。問題は奥行きだ。高出力電源ユニットになると、基板や内部構成パーツの関係上、どうしても標準的な160mmを超えてしまう事が多い。お気に入りのPCケースでも、電源ユニット搭載スペースの制限により妥協を強いられる事もあるだろう。
「SST-TJ04B-E」は正直、それほど広大なスペースを有したPCケースとは言えない。マニュアルによると、推奨で奥行き160mm、最大180mmとされている。しかし実際に180mmクラスを搭載させるには無理がある。
「SST-TJ04B-E」では、ボトム面に2.5インチシャドウベイが搭載されており、これが電源ユニットの延長線上にある事から物理的干渉を起こすわけだ。無理矢理搭載させたところで、モジュラー式ケーブルではコネクタを思うように挿すことができない。では高出力で奥行き180mmクラスの電源ユニットを搭載したい場合どうするのか?答えは2.5インチシャドウベイを取り外すしかない。
ドライブベイセッションでも説明した通り、2.5インチシャドウベイは底面4本のネジで固定されており、容易に取り外す事ができる。さらに取り外した2.5インチシャドウベイは、3.5インチシャドウベイに固定ができるため、電源ユニット、2.5インチSSD/HDD、3.5インチHDDそれぞれの折り合いを付け、無理のないレイアウトを構築すればいい。
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電源ユニット搭載スペース。右端にちらりと見える2.5インチシャドウベイの存在により、見た目からも広大なスペースとは言い難い |
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電源ユニット吸気ファン用の通気口部分は防塵フィルタが装着されており、スライド式で簡単に着脱が可能。メンテナンス性は高く、重いPCを持ち上げること無く、取り外す事ができる |
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用意したSilverStone「STRIDER Gold Evolution SST-ST75F-G-E」(80PLUS GOLD/750W)を載せてみる。奥行き180mmの“長モノ”電源ユニットだけに、2.5インチシャドウベイとの隙間は約25mmしか確保できない。これではモジュラーケーブルを挿すことは無理だ。この場合、2.5インチシャドウベイを3.5インチドライブベイユニット下に移動させてしまえば、新たに約60mmのスペースが確保できる。構成パーツによってレイアウトを変更できる点こそ、「SST-TJ04B-E」の使い勝手の良さが光るところ |
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|全8段の拡張スロットでグラフィックスカード4枚挿しに対応
拡張スロットは全8段。2スロットタイプのグラフィックスカードが4枚挿せる事から、ハイエンド構成の対応もアピールされている。拡張スロットカバーはいずれもスリット付となり、正圧設計による排出用通気口として機能する。なお拡張カードは通常どおりネジ固定となる。
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拡張スロット部は通気スリット仕様。拡張スロットカバーはネジ留め式で、その右横にはケンジントンロック用ホールも用意されている |
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3.5インチHDDシャドウベイを取り外すことで、拡張カード有効スペースは12.8インチ(約330mm)から17インチ(約430mm)に拡大する。最大のウリである3.5インチドライブベイユニットを取り外す人は恐らくいないはずだが、装着状態でも十分なスペースは確保されている |
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搭載テストで「GIADA GTX580-DDR5」(ボード長:267mm)を2枚挿ししてみたところ、3.5インチドライブベイユニットまでは、まだ約45mmのスペースが余った |
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■グラフィックスカードの推奨排気方向
SilverStoneのPCケースの多くは内部正圧状態を保つエアフローレイアウトで設計されている。そのためファンを搭載する構成パーツのエアフローについてもマニュアルに記述があり、最大限のパフォーマンスを発揮させるためにはその“推奨”は無視できない。
中でもグラフィックスカードは外排気タイプのVGAクーラー搭載モデルが奨励されており、可能な限りこれを選択したい。 |
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