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|SATA3.0コントローラ「Marvell SE9220」の性能をチェック
「X79 Extreme9」には、SATA3.0(6Gbps)外部コントローラとして「Marvell SE9172」に加え、新コントローラ「Marvell SE9220」を搭載している。
これまで、SATA3.0(6Gbps)の外部コントローラは、転送速度が350MB/sec前後で頭打ちとなってしまい、高速なSSDの性能を十分に発揮することはできなかった。一方、「Marvell SE9220」は接続インタフェースに2レーンのPCI-Express2.0を採用することにより高速化。チップセットの内蔵コントローラに近い転送速度が実現できるということで、その性能は気になるところだ。そこで今回は「CrystalDiskMark 3.0.1b」を使って転送速度を確認してみることにした。
シーケンシャルアクセスの結果を確認すると、「Marvell SE9172」は350MB/sec前後で頭打ちとなっており、最新のSATA3.0(6Gbps)対応SSDの性能を発揮できていないことがわかる。一方で、「Marvell SE9220」は、読込で最大480MB/sec前後、書込で最大450MB/sec前後と高速な転送速度を実現しており、X79内蔵ポートとほとんど変わらないスコアを計測している。
次に、ランダムアクセスの結果だが、4Kでは読込が25MB/sec前後、書込が45MB/sec前後、4K QDでは読込120MB/sec前後、書込130MB/sec前後と「Marvell SE9172」とほぼ同等の性能で、残念ながらX79内蔵ポートには及ばない結果となった。
とはいえ、シーケンシャルアクセスについては大幅に高速化されており、SATA3.0(6Gbps)対応SSDの性能を十分に発揮できるようになった点は、大いに評価していいだろう。
■「Marvell SE9220」のHDDキャッシュ「HyperDuo」をチェック
「Marvell SE9220」には性能向上以外に、もう1つ大きな変更点として、SSDをHDDキャッシュとして使用する「HyperDuo」機能がある。同等の機能としてはIntel Z68 Expressに搭載されている「Intel Smart Response Technology」があるが、Marvellのキャッシュソリューション「HyperDuo」の性能はいかなるものか確認していこう。
ちなみに、「HyperDuo」には「Safe」「Capacity」の2モードが用意されており、「Safe」モードでは、HDDデータの一部をSSDにミラーリングして読込性能を高速化する。HDDには一切影響がないため、OSインストール後でも設定可能で、安全に使用できるのが特徴だ。
一方「Capacity」モードでは、SSDとHDDをストライピング構成として、頻繁に使用するファイルをSSDに、それ以外のファイルをHDDへと保存することで高速化を実現する。SSDの容量が無駄にならない代わりに、HDDの内容も消去されてしまうため、OSインストール後に設定することはできない。そこで、今回は「Safe」モードにてテストを行なっている。
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「HyperDuo」をWindows上から設定する場合は「Marvell Storage Utility」を使用する |
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「HyperDuo」には「Safe」「Capacity」の2モードが用意。「Capacity」モードに設定する場合、HDDの内容も消去されてしまうため、今回は「Safe」モードで構築した |
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「HyperDuo」によって、読込性能はシーケンシャルで425MB/sec前後、4K QDで140MB/sec前後と、HDD単体から大幅に高速化されていることがわかる。ただし、書込については「Safe」モードではキャッシュが有効にならないため、HDDから大きな変化はなかった。 |
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