|CINEBENCH R11.5でオーバークロック性能を確認
次にオーバークロックの効果を確認するため「CINEBENCH R11.5」のスコアを測定してみることにした。
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CINEBENCH R11.5によるベンチマーク結果 |
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「CINEBENCH R11.5」は、CPUの性能が比較的素直に結果に表れるベンチマークのため、クロックの上昇に合わせて綺麗にスコアが伸びている。ちなみに定格時と「Advanced Turbo 30」による4.7GHz動作時のスコアを比較すると、シングルコアで約20%、マルチコアでは約29%向上し、まさに30%パフォーマンスアップの謳い文句通りの性能を発揮する。
|オーバークロックによる消費電力の違いをチェック
「Z77 Extreme6」に用意されているプリセットでは、クロックに合わせてコア電圧も昇圧されるため、消費電力への影響が気になるところ。そこで、消費電力がどのように変化するかチェックした。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、高負荷時は「CINEBENCH R11.5」を動作中で最も高い値とした。
アイドル時は拡張版Intel Speed Stepテクノロジーにより、CPUクロック、コア電圧とも同等レベルまで下げられることから、オーバークロック時でもほとんど違いはない。一方で高負荷時は、電圧の上昇に従って消費電力が大きく増え+0.264Vの4.8GHz動作では、定格の134.5Wから98.4W増の232.9Wとかなりインパクトのある数値を叩きだす。ワットパフォーマンスを考えると、4.6GHzあたりが最もバランスのよいオーバークロックと言えそうだ。
|CPU温度の違いをチェックする
次にCPU温度についてもチェックしてみることにした。ちなみに今回はオーバークロック動作を前提としているため、CPUクーラーはリテールクーラーではなく、サイズ「峰2」(型番:SCMN-2000)を使用。ファンの回転数は最大の1,700rpmに固定してテストを行なっている。
4.6GHzまでは高負荷時でも70℃前半と、このクラスのCPU温度では一般的な範囲に収まっている。ただし大幅に昇圧される4.7GHzと4.8GHzでは、それぞれ84℃、91℃まで温度が上昇し、常用するには少々躊躇するレベル。より冷却性能の高いクーラーへの換装を検討する必要がありそうだ。
またマザーボードの温度をチェックしてみたところ、こちらは動作クロックに関係なくほぼ一定に保たれており、マザーボード自体のオーバークロック耐性はまだまだ余力を残している印象を受けた。
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CPU温度が91℃まで上がっているのに対し、マザーボードの温度は34℃とほとんど上昇していない |
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