|CPUのオーバークロックを試す
ゲームPCに最も重要なのはグラフィックス性能だが、ハイエンドグラフィックスカードの性能を十分に引き出すには、CPUの性能も重要となる。「G1.Sniper M3」はMicroATXながら、6フェーズ電源やPCBに2オンス銅箔層を採用するなど、オーバークロック用途も考えられた作りとなっている。そこで今回はオーバークロックユーティリティ「EasyTune6」を使い、オーバークロック動作について試してみることにした。
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Core i7-3770K搭載時のプリセット。4.18GHz、4.43GHz、4.68GHzの3種類から選択できる |
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3種類すべてのプリセットでOSの起動には成功したが、4.68GHz動作ではベンチマークテストでエラーが発生してしまい、安定動作しなかった。そこでEasyTune6の「Dynamic Vcore」を調整してさらにカツ入れしたところ、4.68GHz動作でもベンチマークが完走するようになった。
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4.68GHzの標準プリセットでは「Dynamic Vcore」は+0.1600Vだが、+0.1750Vにすることでベンチマークも動作可能となった |
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|CINEBENCH R11.5でオーバークロックの効果を確認
次にオーバークロックの効果を確認するため、「CINEBENCH R11.5」でスコアを測定してみることにした。
定格時と4.68GHz動作時の比較では、シングルコアで約24%、マルチコアでは約26%と大幅にスコアが向上している。ゲームプレイでパフォーマンス不足を感じる場合は、まずオーバークロックを試してみるといいだろう。
ちなみに「EasyTune6」では、プリセット以外にも詳細なオーバークロック項目が用意されており、今回のようにプリセットでCPUの傾向を掴んで、Advancedモードで詳細な設定を行えば、比較的容易に高クロック動作を実現できるだろう。
|消費電力をチェック
最後に、オーバークロックでどの程度消費電力が増加するのか確認しておこう。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、高負荷時は「CINEBENCH R11.5」実行中で最も高い値とした。
アイドル時は省電力機能によって、オーバークロック設定でも消費電力にほとんど違いはない。一方、高負荷時はコア電圧を上げていることが影響し、消費電力も大幅に増えている。特に定格から0.1750Vも電圧がアップしている4.68GHz動作では、定格時のほぼ2倍の183.2Wまで消費電力が増加している。定格時の消費電力が低いため、電源ユニットへの影響はそれほど大きくないが、冷却については十分注意したい。
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