|低電圧メモリで敢えてオーバークロック動作をチェックしてみる
「KHX1600C9D3LK2/8GX」は1.35Vの低電圧で1600MHz動作できることから、電圧を上げれば高クロック動作も期待できそうだ。そこで実際の目的からは少々外れる使い方になる事は承知の上でオーバークロックについても試してみたい。今回は電圧のみを調整し、BIOSに用意されている1866MHzと2133MHz動作がそれぞれ可能なのか確認してみることにした。
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オーバークロック動作として1866MHzと2133MHzについて確認してみることにした |
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■1866MHz動作
1866MHz動作については、1.50Vまで電圧を上げてやることでOS起動、ベンチマークの完走が可能となった。一般的なメモリの定格電圧1.50Vで1866MHz動作が実現できるわけで、なかなか良好な結果といっていいだろう。
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1866MHz動作時のCPU-Z 1.5.9の結果 |
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1866MHzで安定動作させるにはBIOSでメモリ電圧を1.50Vにする必要があった |
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■2133MHz動作
次に、2133MHz動作について確認してみよう。OSの起動は1.55Vから可能となったが、ベンチマークを完走させるには1.65Vまで上げる必要があった。正直もう少し低い電圧で安定動作ができるのでは?と考えていたのだが、2133MHz対応メモリでも1.65Vを要求する製品が多いことを考えれば仕方がないところだろう。
オーバークロックに関しては個体差があるため、すべての製品で2133MHz動作が可能となるわけではないが「KHX1600C9D3LK2/8GX」のオーバークロック耐性についてはかなり期待できそうだ。
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2133MHz動作時のCPU-Z 1.5.9の結果 |
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2133MHzでの安定動作にはBIOSでメモリ電圧を1.650Vに設定する必要があった |
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|Sandra 2012 SP2でオーバークロックの効果を確認
2133MHzまでの動作が確認できたところで、次にオーバークロックの効果を「Sandra 2012 SP2」を使って確認してみることにしよう。今回は定格動作、XMP動作2種類、1866MHz、2133MHzの状態でそれぞれ計測を行なっている。
メモリ帯域を確認すると、メモリクロックの上昇に従ってスコアも順調に伸びており、1333MHzと2133MHzでは5割以上高速になっている。また、レイテンシの結果では、スコアの伸びは鈍化しているものの、それでも1333MHzと2133MHzの比較では3割以上高速だ。ここまで顕著にスコアが向上するのを目の当たりにすると、省電力をとるかパフォーマンスを取るかの選択はなかなか悩ましい。
また、1333MHz(1.50V)と1333MHz(1.25V)との比較ではメモリ帯域、レイテンシともスコアに違いが無く、低電圧化によるスコアへの影響は全く考えなくていいだろう。 |