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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.88
ただいま注目度No.1巨大ファンレスクーラー搭載
Nofan A40徹底検証 |
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2011年7月25日 16:57
TEXT:GDM編集部 松枝 清顕 |
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PCを構成するパーツにおいて、劇的な変化はそうあるものではない。毎週たくさんのPCパーツがリリースされるが、そのほとんどは既存品の進化形にあると言ってもよいだろう。しかし極希に、これまで考えも及ばなかった製品が市場に投入される事がある。
今回お届けするNOFAN Corporation(本社:韓国)の巨大ファンレスCPUクーラー「CR-100A」は、その“希”に当たる注目の製品だ。技術の進化と強烈な個性をもって生まれた「CR-100A」、そして完全ファンレスPC構築のために用意された専用PCケースとファンレス電源セット「Nofan A40」をじっくり検証してみたい。 |
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巨大ファンレスCPUクーラーとファンレス電源ユニット、PCケースがセットになった「Nofan A40」 |
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|COMPUTEXでひっそりデビューした巨大ファンレスクーラー
エルミタ読者ならば今回お届けするNOFANブランドの巨大ファンレスクーラー「CR-100A」の存在は既にご存じかもしれない。
今年の「COMPUTEX TAIPEI 2011」会場で、SilverStoneのブースにひっそりと展示されていたのが、この「CR-100A」だった。その風体からひっそりという言葉は似合わないが、このレポートをいち早く紹介したところ、非常に多くの反響があった。(もしかすると今年のレポートで一番の注目製品になったかもしれない)
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「COMPUTEX TAIPEI 2011」で、SilverStoneブースに登場した巨大ファンレスクーラー「CR-100A」 |
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そしてほどなく、すでに日本での代理店契約が締結されていた株式会社アスク(本社:東京都千代田区)により、7月末より販売が開始される事になった。
NOFAN Corporation(以下:NOFAN)は、韓国・ソウルに拠点を置く2010年8月設立の新興メーカー。自作業界で韓国メーカーと言えば、ZALMAN TECHが有名だが、NOFANを扱うアスクは奇しくもZALMANの国内正規代理店でもある。さらに調べて行くと、NOFANとZALMANは、まったく無縁の会社ではないようだ。まだまだアイテム数の少ないNOFANだが、工作精度の美しさはどことなくZALMANに通ずるものがある。
ちなみに巨大ファンレスCPUクーラー「CR-100A」がなぜSilverStoneのブースに展示されていたかと言うと、両社のSTAFF同士がたまたま知り合いだったかららしい。業界の狭さを感じさせるエピソードだ。
|完全ファンレス構成を提供するためのセット販売
NOFAN国内正規代理店の株式会社アスクは、巨大ファンレスクーラー「CR-100A」を搭載する無音キットとして「Nofan A40」(ATX)、「Nofan A43」(MicroATX)の2機種を国内市場向けに用意した。
読者の中には、「CR-100A」が単体で発売されると思っていた人が少なくないだろう。以降発売される可能性はゼロではないが、今回このスタイルで発売される理由は、ファンレス=無音PCとして販売したかったメーカーの思い(または自信)が強かったからではないだろうか。ケースファンが完全に排除されたPCケースと、ファンレス電源ユニットをセットにする事で、ユーザーはファンレスPCを手軽に構築できるというワケだ。
思えばこれまでにファンレスまたは“ファンレスでいけそうな”CPUクーラーは存在した。しかしメーカーが推奨する製品はこれまでにあっただろうか。記憶に間違いが無ければ、「自己責任」というキーワードがつきまとい、さらにはケース内部のエアフローを十分確保するように注意書きが入る“逃げ腰ファンレスCPUクーラー”ばかりだった。
しかし「Nofan A40」、「Nofan A43」は、メーカーが推奨するキットであり、ファンを使用する事が全く想定されていない。過去にZALMANブランドからファンレスケースが発売された事例はあるものの、CPUクーラーが主役という点においては初のメーカー推奨実用ファンレスキットと言えるかもしれない。
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Nofan A40(ATXモデル) |
Nofan A43(MicroATXモデル) |
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Nofan A40 |
Nofan A43 |
外形寸法 |
D415×W172×H380mm |
D410×W180×H425mm |
重量 |
2.7kg |
4.2kg |
対応 |
ATX/MicroATX |
MicroATX |
市場想定売価 |
税込36,000円前後 |
税込40,000円前後 |
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実測値でW250×D430×H510mmとATXモデルとしてはコンパクトなパッケージ |
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フォームファクタの違いはあれ、両者の外形寸法に大きな違いはない。編集部に届けられたATXタイプの「Nofan A40」を見ると、ATX対応にしては非常にコンパクトで、外装パッケージを見る限りではMicroATX対応PCケースと見紛う。
さらに両者を見比べて気がつくのは重量だ。一般的に外形寸法からATXよりもMicroATXの方が軽量となるが、「Nofan A43」(MicroATX)は「Nofan A40」(ATX)に比べ1.5kg重い。熱心な自作マニアなら「Nofan A43」採用のPCケースはおおよその見当が付くはずだが、例の“アレ”だとすれば、手元にあるATX「Nofan A40」採用のPCケースよりも剛性は高く、重量の比較についても合点が行く。
ともあれ、このプロダクトで重要なのは巨大ファンレスクーラー「CR-100A」を中心とした完全ファンレスPCの構築にあり、本稿でも極力採用PCケースの是非については触れるつもりはない事を予めお断りしておきたい。
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対応フォームファクタ
ATX/MicroATX
採用ケース
CS-30
D415×W172×H380mm/2.7kg
CPUクーラー(ファンレス)
CR-100A
電源ユニット(ファンレス)
P-400A(400W)
発売日
2011年7月30日出荷開始予定
市場想定売価
税込36,000円
製品情報(株式会社アスク)
製品情報(NOFAN) |
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