「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」番外編
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エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」 Vol.3 Antec スコット・リチャーズ氏に聞く「Antecはオーディオ市場に参入する」
エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」Vol.3
Antec スコット・リチャーズ氏に聞く
「Antecはオーディオ市場に参入する」
2010年12月14日 12:33
取材:GDM編集部 Tawash/編集:松枝 清顕
米国Antec社の上級副社長、スコット・リチャーズ氏といえば、Antecを代表する有名人。エルミタージュ秋葉原では、この11月に株式会社リンクスインターナショナル主催で開催されたイベント「リンクス感謝祭2010」のために来日したスコット氏を直撃。リンクス社の協力のもと多忙な同氏のインタビューを敢行した。
さらに注目の新製品の細部を紹介し、翌日のイベント会場の様子までをあわせてお届けしよう。
Antec上級副社長
スコット・リチャーズ氏
Antec社Senior Vice PresidentのScott Richards氏。国内の自作ユーザーにはお馴染みだった豊かな口髭は最近剃ってしまったとか。いわく「このほうが若く見えるだろう?(笑)」とのこと。11月27日に行われたイベントでは、講演を終えた彼の前に熱心な自作ユーザーがサインを求めて長い行列を作っていた
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Antecを知らないユーザーに使ってもらいたい
Antecといえば、日本の自作市場では、PCケースや電源ユニットを筆頭に圧倒的な支持を獲得しているメーカーなのはご存知の通り。そんな同社が今回披露するのは、初参戦のオーディオ市場に挑む新ブランド
「soundscience」
から、第1弾製品として発売される2.1chの3Dスピーカーシステム
「rockus」
である。
soundscience「rockus」
編集部:
早速ですが、新ブランド「soundscience」の登場は意外でした。どのような経緯だったのでしょうか。
スコット氏:
Antecは常に新しいプロダクトライン拡大を考えています。ご存知の通り、今まではケースや電源と言った自作パーツに注力してきましたが、これからの新しい分野への第1歩として、まずはオーディオ市場へ参入するということになりました。そこで「soundscience」というブランドとともに、従来のAntecを知らないユーザー層にも積極的にアピールしていきたいと考えています。具体的には、PlayStation3やXbox 360といったコンシューマゲームを中心としたユーザー層などですね。もちろん、Antecというネーミングを隠すというつもりは全くないですが、今後は「sound science」という新たなブランドを認知してもらえるように努力していくつもりです。
編集部:
「soundscience」というネーミングには、どんな由来があるのでしょうか?
スコット氏:
う〜ん、そうですね。強いて言えば、様々な技術を使っているということでしょうか。例えば、今回の「rockus」で言えば、ボディにアルミを採用することで、振動と音の歪を防ぐといった効果。また、内蔵されているデコーダー、soundscience独自の3Dテクノロジーである
3Dsst
と呼ばれる技術を盛り込んでいたりする点が「science」と言えるでしょう。
編集部:
Antecというと、どうしてもPCケースというイメージが強いのは日本国内だけではないと思います。「rockus」は、それら既存のPCケースとの融合というか、組み合わせた訴求というのは考えていないということですか?
スコット氏:
もちろん、これまでのAntecユーザーには使っていただきたいです。もともとはPCの横などパーソナルスペースでの利用を想定した製品ですから。ただ、先ほども申し上げたように、これまでAntecという名前を全く聞いたことがないユーザーの方々にも使っていただきたい。とにかく沢山の方に、高音質で簡単にゲームや音楽、映画を楽しんでもらえる環境を提供したいということです。
編集部:
立体的な音といえば5.1chを連想しがちですが、2.1chを採用したのは何故ですか?
スコット氏:
サテライトスピーカーで90%以上の音を出して、さらにパッシブラジエーター搭載のサブウーファーを設置することで、深みを出すということになります。また、比較的パーソナルスペースでの利用を想定しているので、5.1ch等の大掛かりなシステムではなく、2.1chで十分3Dサウンドを楽しむことができます。
編集部:
「soundscience」シリーズは2.1chモデルの「rockus」がまず登場して、他のラインナンップも続々と投入されていくのでしょうか?
スコット氏:
もちろん。ヘッドフォンやその他のアクセサリー、また「rockus」以外のスピーカーも、これから6〜8カ月の間には披露できると思います。
編集部:
では「rockus」の上位モデルや下位モデルもありそうですね。
スコット氏:
ええ、まずはヘッドフォンの新製品ですね。それから「rockus」の上位モデルを予定しています。ただ、今は確定していませんし、詳細は不明と申し上げておきます。
スコット・リチャーズ氏と共に同席頂いたのは、Antec国内正規代理店の株式会社リンクスインターナショナル広報担当:岩田氏
編集部:
国内での販売はケースや電源と同じパーツショップ等がメインになるのでしょうか?
スコット氏:
そうですね。量販店さんもありますが、もちろん今までAntecの製品を取り扱ってもらっているパーツショップを中心に展開します。
編集部:
発売時期や価格などは決まっていますか?
スコット氏:
年内を予定しています。本国ではすでに発売を開始しているのですが、だいたい250ドルで販売しています。為替レートの関係もあり、日本での正確な価格はわかりませんが、おおよその価格帯はそんなところになるはずです。
編集部:
Antecから見て、日本のユーザーはどう映っているのでしょう? 他の国々と比べて特殊な点などはありますか?
スコット氏:
まぁマーケットは、それぞれ異なっていて当然です。日本で言えば、SOLOシリーズが非常に好調なことは特徴ですが、自作マーケットという意味では各国と変わりませんよ。ですので、Antecが提供するPCケースであれば、世界中のマーケットで売れると思っています。特別に日本が特殊という意識はないですね。
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