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エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.12
CoolerMaster 「V6GT」検証
2010年12月4日 3:50
TEXT:GDM編集部 松枝 清顕
 
久方ぶりの一点突破 CPUクーラー編

 第12回エルミタ的「一点突破」CPUクーラー編は、CoolerMaster「V6GT」(型番:RR-V6GT-22PK-R2)をお届けする。
 どうも最近PCケースばかりに気を取られ、CPUクーラー編が滞ってしまった。結果、陽気はすでに秋から冬へ。CPUクーラーにとっては外気温が下がる事で、さぞ気持ちよくCPUの冷却を行うのだろうと思われがちだが、一概には言えない。本格的な冬シーズンに入ることで、室内は暖房器具が活躍する。PCの設置場所と暖房器具の位置関係によっては、思いの外、ケース内温度が上昇してしまうのだ。夏は冷房、冬は暖房と、PCは四季をどう感じているのだろうか。
 とは言え、人間にとっては良い季節。早速今回の主役である「V6GT」のテストをはじめよう。



意外にも一点突破初登場のCoolerMaster

 いつものように外観をチェックしてゆく前に、CoolerMasterについて思いを馳せたい。
 CoolerMasterというブランドは今さら説明するまでもなく、PCケースや電源ユニット、各種アクセサリ等、多くの製品をリリースする、PCパーツメーカーとしてはそろそろ老舗と言っても良い位置付けにある。特にPCケースの国内市場シェア率は高く、ライバルメーカーから常にマークされている存在であろう。
 ただし近年、本来の仕事であるCPUクーラーについては市場を読み切れず、数年前まではハイエンドモデルを次々投入しながら模索している時期があった。今主流となっている比較的安価なサイドフロー型CPUクーラーでは若干出遅れ感もあったが、現在は「Hyper 212 Plus」(型番:RR-B10-212P-GP)「Hyper 101」(型番:RR-H101)「Hyper TX3」(型番:RR-910-HTX3-GP)の“Hyper 3兄弟”が出揃い、本領発揮と言ったところではないだろうか。

 さて、過去11モデルをテストしてきた「一点突破」だが、意外にもCoolerMaster製品は初登場となる。今回俎上に挙がるはアッパークラスの位置付けとなる「V6GT」だが、前述“Hyper 3兄弟”とは違ったアプローチの製品。モデル名からも分かるように自動車のエンジンをモチーフとした「V10」(型番:RR-B2P-UV10-GP)「V8」(型番:RR-UV8-XBU1-GP)に続く、さしずめ“V3兄弟”の末っ子と言ったところ。10気筒、8気筒と来て6気筒ともなると、やや冷却能力が劣るのかと想像してしまうが、V型6気筒エンジンの“軽快さ”こそウリなのかもしれない。さて、どんな製品なのだろう。(直列やロータリー、水平対向など派生版はあるのだろうか、、、)
 
V6GT
前作「V8」に比べると、エンジンカバー風がやや薄れた感のある「V6GT」。オイルキャップをモチーフとしたスイッチはLEDカラー切り替え用(消灯も可)プッシュボタンになっている。なおこの角度からのショットが一番映えると個人的には思う次第



「V6GT」外観をチェックする

Spec

 サイドフロー型CPUクーラーの中にあって、デフォルトでデュアルファン仕様を選択した「V6GT」の重量は939g。放熱フィンは55枚で、銅製受熱ベースにφ6mmのヒートパイプが6本で構成されている。
 これだけを見ると、現在流通しているCPUクーラーとあまり変わりがないと感じるだろう。しかし「V6GT」には価格なりの工夫が凝らされている。それが“Double-V”と呼ばれるヒートパイプレイアウトと、左右非対称放熱フィンだ。これら独自ギミックに関しては、以下画像にて説明して行きたい。

V6GT 「V6GT」の製品パッケージ。黒を基調に文字は赤。“GT”=グランツーリスモ(?)と付けられているからには、通常のCPUクーラーよりも上位クラスというイメージを持つだろう。なおパッケージサイズは220×170×190mm(実測値)で、上蓋はマジックテープが付けられており、小窓からは“オイルキャップ”部が見える演出
V6GT V6GT
「V6GT」外観。はじめからシングルファン稼働が想定されていない「V6GT」。これだけを見ても、静音重視ではなく、本来の役割である冷却が主たるコンセプトである事が容易に想像できる
V6GT V6GT
底面から見たところ。各々のファンから伸びる電源ケーブルは分岐ケーブルで1本にまとめられ、さらにLED用4pinペリフェラルコネクタタイプのケーブルが生えている。通常のCPUクーラーに比べれば、ケーブルがやや多いのは致し方ない
V6GT V6GT
φ6mm×6本のヒートパイプは“Double-V”と名付けられた配列が採用されている。なおベース部に貫通するヒートパイプは非ダイレクトタッチ式
V6GT V6GT
ヒートシンクをチェックするためにファンカバーを外してみる。ファンカバーはツールフリーだが、ツメのテンションが強いので、マイナスドライバを使ってちょっとこじ開けると簡単。画像右はファンを取り外した状態だが、学帽をかぶった昭和のマジメな学生に見えるのは筆者だけだろうか
V6GT V6GT
6本のヒートパイプレイアウトを底面から見たところ。内側外側交互に配列されているのが分かる。なおカバーは4本のネジで固定されていた 真横から見ると、ヒートシンク内でのヒートパイプの様子がよく分かる
V6GT V6GT
これがV字配列の“Double-V”。エアフローは先端に向かって流れる LED電源ケーブルのためにカットされた溝。かなり厳密に言えば、放熱面積が犠牲にされている
V6GT V6GT
丸裸にしてしまうと、もはや“正体不明”などこにでもあるサイドフロー型ヒートシンクに見えてしまうのは致し方ないところ。このスタイルは完全に確立されていると言えるだろう 風の吹き付ける方向から見て右に5°傾斜が付けられている。左右非対称フィンにする事で、フィン内を通る空気の抵抗を減らそうという考えで、冷却能力向上が期待できるという



“Double-V”ヒートパイプの効果とは?

 「V6GT」ならではのヒートパイプにまつわるギミックに“Double-V”がある。これは6本のヒートパイプを文字通りV字型に配列し、それを放熱フィンの両端にレイアウトする事で“空気の流れを遮ることなくヒートパイプ自身から放熱”するというもののようだ。
 ヒートパイプのレイアウトで、ヒートシンク内の風の流れを変えてしまうという考えは別段珍しいものではなく、これまでにも存在している。ただ“ヒートパイプ自身から効率よく放熱ができる”というキャッチはたいへん珍しい。
 念のためメーカーにヒートパイプの素材を確認したところ、通常のものとなんら変わりはないとの事だ。ただしヒートパイプは熱移動を助けるだけでなく“自己放熱もするため、この特性が謳われている”という回答を得た。
 この点についてはそう簡単に確認できるものではないため、メーカー公表のサーモグラフィでの解説を見るに留めるが、なかなか斬新な切り口と言える。

V6GT
メーカーが開示しているサーモグラフィによるヒートパイプレイアウト比較。数センチメートル四方内での熱分布では、どれほどの効果の違いが出るのだろうか

 次は搭載されるDynaLoopベアリング採用120mmデュアルファンからチェック。さらに発光ギミック、リテンションおよび搭載手順へと続く


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V6GT
・サイズ:L131×D120×H165mm
・重量:939g
・ヒートパイプ:φ6mm×6本
・ベース部:銅製
・放熱フィン:アルミニウム製(55枚)
・ファン:120×120×25mm デュアル搭載
・回転数:800〜2200rpm(PWM)
・最大風量:34.02〜93.74CFM
・最大風圧:0.43〜3.3 mmH2O
・騒音値:15〜38dBA
・軸受けタイプ:DynaLoopベアリング
・コネクタ:4pin
・対応:Intel LGA1366/1156/775、AMD Socket AM3/AM2+/AM2
製品平均寿命:40,000時間
・市場想定売価税込9,000円前後
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