「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」
Home
>
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.60 ハイエンドマザーに見るASRock 真の実力
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.60
ハイエンドマザーに見るASRock 真の実力
2010年11月30日 16:35
TEXT:GDM編集部 池西 樹
ASUSTekの子会社として設立された
ASRock
。当時ASUSTekがミドルエンドからハイエンドマザーボードに注力していたこともあり、当初のラインナップはローエンドが中心となっていた。その後、高い技術力を駆使してSocket 478とLGA775などのデュアルソケット、DDR1/DDR2両対応、AGP/PCI-Express両対応のマザーボードといった、ちまたで言われるところの“変態”マザーを多く発表したことは皆さんご存知のとおり。
しかし、現在ではASUSTekとの資本提携が解消されたこともあり、ハイエンドからローエンドまで幅広いレンジの製品を発売し、ついにはASUSTek、GIGABYTEに次ぐ世界第3位のマザーボードメーカーへと成長した。
とは言え、日本ではいまだASRock=ローエンドマザーや“変態”マザーボードメーカーのイメージが強く、ハイエンドモデルが広く認知されているとはいえないのも事実。
そこで今回はASRockの国内正規代理店となるマスタードシード株式会社より、Intel製最上位モデル
「X58 Extreme6」
、AMD系最上位モデル
「890FX Deluxe4」
をお借りして、ASRockのハイエンドモデルをじっくりチェックしてみたい。
|
ハイエンドマザーボードを選択する理由とは
誤解を恐れずに言えば、同じチップセットを搭載したマザーボードなら、10,000円以下の低価格モデルでも、30,000円を超えるような高級モデルでもPCの性能に与える影響はほとんど無い。それにもかかわらず、ミドルエンドからハイエンドモデルのマザーボードはメーカー各社より販売され、そしてよく売れているのも事実だ。
それでは、なぜ高級なマザーボードを購入するのかと言えば、ローエンドモデルにはない付加機能を期待してということだろう。
そこで今回は、ハイエンドモデルに期待される性能を持っているかという点についてもしっかりと確認していきたい。
各モデルを細かくチェックしてゆく前に、
「X58 Extreme6」
、
「890FX Deluxe4」
はいずれもハイエンドモデルだけあって、非常に多彩な機能が搭載されている。その中には重複している機能もあるため、まずは共通機能について確認しておきたい。
|
世界初となる「フロントUSB3.0」を搭載
やはり、ASRockのハイエンドマザーボードで一番の特徴となるのが、
世界初のフロントUSB3.0
だろう。最近のマザーボードの多くには、USB3.0ポートは標準装備となっているものの、ピンヘッダの策定が完了していないため、バックパネルに搭載されているものばかりだ。
USBの最大の利点はホットスワップであることから、抜き差しが手軽にできることが重要だが、バックパネルポートはどうしても手間がかかる。そのため、ケースメーカー各社は苦肉の策としてバックパネルのUSBポートに接続するケーブルを介してフロントポートを用意しているのが現状だ。
そんな中、ASRockでは、ドラフト仕様に沿ったフロント用ピンヘッダと3.5インチベイ用に設置するフロントUSB3.0パネルによって、世界で初めてとなるフロントUSB3.0ポートを採用した。これはUSB3.0機器を使う上で非常に大きなメリットとなる。
マザーボード上に用意されたUSB3.0ピンヘッダ。こちらはUSB3.0ガイドラインのドラフト仕様に従ったもの。噂によるとどうやら、このまま標準規格になる見通しとのことなので、今後は対応したケースが発売されるかもしれない
現在、このピンヘッダに対応したケースは販売されていないため(※執筆現在)、標準で3.5インチベイに設置するフロントパネルが付属する
|
バラックでの動作チェックに便利な「Smart Switch」
オーバークロック動作を確認する場合、まずバラックの状態で各種チェックをし、安定動作する設定を確認してからケースに組み込むユーザーも少なくないだろう。そんな時に活躍するのが
「Smart Switch」
と呼ばれるスイッチ群だ。
ASRockではマザーボードの基板上に電源とリセットスイッチが用意されており、さらにバックパネル部分にはCMOSクリアスイッチも装備されているため、ケースに組み込んでからBIOSの設定に失敗した場合でもサイドパネルを開けることなくBIOSを初期化することができる。これらスイッチ群は今回のようなチェックの際にも非常に便利な機能で、正直多少価格が上がっても是非すべてのマザーボードに搭載してほしい機能だ。
バックパネルにはCMOSクリアスイッチが用意されているため、ケースに組み込んだ状態でBIOSを初期化できる
マザーボード上に用意されている電源スイッチ(左)とリセットスイッチ(右)
|
POST状況を確認できる「Dr.Debug」
マザーボード上に用意された7セグメントLEDパネル
「De.Debug」
には現在のBIOS Post状態がリアルタイムで表示される。起動時に問題が発生した場合には、「De.Debug」の表示を確認することでPOSTがどこまで進み、どのような問題が発生しているのかをある程度判別することができる。
LEDパネルに表示されるコードの概要はマニュアルに記載されている
POSTが終了してOSローダーまで移行すると「00」が表示され、その後「AA」表示となる。ちなみに、BIOS設定画面に入ると「87」が表示される
<
次のページを読む
>
・2010年9月発売
・実勢価格税込25,000〜27,000円前後(2010年11月エルミタ調べ)
・
製品情報(代理店)
・
製品情報(メーカー)
・2010年9月発売
・実勢価格税込25,000〜27,000円前後(2010年11月エルミタ調べ)
・
製品情報(代理店)
・
製品情報(メーカー)
・2010年8月発売
・実勢価格税込17,000〜18,000円前後(2010年11月エルミタ調べ)
・
製品情報(代理店)
・
製品情報(メーカー)
Copyrightc1997-2010 GDM Corporation All rights reserved 掲載記事の無断転載を禁じます