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編集部:
OCZと言えば、日本のユーザーにとってはメモリモジュールのメーカーというイメージが強かったはずです。今ではSSDメーカーとしてすっかりお馴染みですが、その方針転換の理由はなんでしょうか?
Jimmy氏:
ご存知の通り、当初はメモリ事業と並行してSSD市場に参入しました。そこでIndilinxと一緒にビジネスを行う過程で、今後5年間のメモリ事業とSSD事業の成長率に注目しました。言うまでもなく頭打ち状態だったメモリ事業に比べると、さらに成長が見込める分野だったのがSSD事業だったわけです。結果は、ご存じの通りです。
編集部:
なるほど。では、少し自作と離れますが、タブレット端末やスマートフォンの急激な市場拡大によるメーカーへの影響についてどう考えますか?OCZとしてなにか対応製品を含め、この市場に興味はあるのでしょうか?
Jimmy氏:
やはり弊社の製品はアップグレードが前提のものがほとんどです。ですので、Ultrabookに関連した製品については積極的にアプローチしていきますが、タブレット端末やスマートフォン向けには特別対応製品等も用意はしていません。
編集部:
ではこれら新規格の登場によって、SSD市場全体も活性化すると考えますか?
Jimmy氏:
Ultrabookは確かに重要なワードですが、まだIntelが提唱してからそれほど日も経っていません。そのため慎重に見守っていく必要はありますが、SSD市場としてはUltrabookの成長は当然朗報に繋がっていきます。
編集部:
これは他社にも聞いていることですが、昨年タイで発生した水害の影響により世界的なHDD不足を招きました。一部SSDを代替えとする動きもあったと思いますが、実際にその影響を感じましたか?
Jimmy氏:
そうですね。それこそ他社さんも同じかと思いますが、世界中のブランチからSSDの注文が大量に届きました。非常に残念で悲しいニュースではありましたが、我々SSDを扱うメーカーにとっては売上増につながったのは確かです。ただ現在は、ほぼ終息しているといってよいでしょう。
|厳しいSSD市場で生き残っていくにはどうすればいいのだろうか
編集部:
以前はメモリやHDDも多数のメーカーが参入し賑わっていましたが、結果的に厳しい競争によって業界再編が繰り返されました。SSD市場の未来もそれと同じようにならないでしょうか。この点についてはどう考えますか?
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激しい価格競争が繰り広げられているSSD市場。秋葉原の店頭でも各ショップが積極的に値下がりをアピールしている。ひと昔前の高価なストレージというイメージは、そろそろなくなってきたと言えるかもしれない |
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Jimmy氏:
おっしゃる通りだと思います。そうなる可能性もあるでしょう。それに対応するには弊社もテクノロジーとプライスで抵抗していかなくてはなりません。特にテクノロジーについては、自社でコントローラとソフトウェアを持っています。そのような長期的ビジョンを考えることで、5年後、10年後も残っていけるようにしたいと考えています。
編集部:
やはり生き残ってゆくには、自社でハードとソフトを併せ持つ必要があるということですね。
Jimmy氏:
そうですね。しかしながら、エンドユーザーには常に優秀な製品を提供していかなければなりません。仮に他社のコントローラが優れているとしたら、それを採用する可能性もゼロではありません。それがユーザーの期待に応えるということなら。もちろん、自社製品を使えることに越したことはありませんけどね。
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