「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」番外編
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エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」Vol.8 SSDにみるPLEXTORブランドの品質面と安定性へのこだわり
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徹底的な耐久テストに裏打ちされた自信
編集部:
実際にSSDの長期使用時の速度低下をチェックする際、どのようなテストを行なっているのでしょうか。
Addy氏:
まずは「IOMeter」を使った負荷テストがひとつ。もうひとつは出荷前の製品を使って、ラボでテストを行います。ここでは、試験用にSSDをピックアップして一般的なユーザーが利用するであろうと考えられるデータを1ヶ月かけて書込みます。その後、再度速度テストを行い、性能の低下が無いことが確認できたところで製品として出荷します。よって弊社の製品は3年保証ですが、これは自信を持って速度の低下が無いことを保証できる期間と考えてください。
400台を同時にテスト可能というラボの様子の一部。厳しいテストを経て高品質で安定した製品が開発されていく
編集部:
AMD環境でもIntel環境でも選ばずに安定したスピードが出ている印象ですが、実際のテストはどうされているのですか。
Addy氏:
口頭で説明するより見てもらう方が早いと思います。
互換性のテストは多岐にわたる。どのような環境のユーザーが使っても、しっかりと性能が出るように、40を越えるプラットフォームと多数のOSで動作を検証する
ノートPCも新モデルが発売されたらすぐに手配し換装テストを実施。問題があれば即、R&Dにて対応ファームウェアのアップデートが行われる徹底ぶりだ
Addy氏:
ご覧のようにありとあらゆるプラットフォームやOSを使って検証します。WindowsもMacもLinuxも関係なく、ノートPCも新モデルが発売されたらすぐに手配して、ラボで換装テストを行います。
その際、公称スペックを満たさない結果が出た場合は、R&Dがすぐにファームウェアのアップデートを行います。よってこちらから、この環境でないとこのスペックは出ませんよということは決していいません。少なくとも我々からは、ユーザーの環境を選ぶことはありません。
編集部:
PCI-ExpressタイプのSSD等、2.5インチ以外のモデルは予定されているのでしょうか?
Addy氏:
ゼロではありませんが、具体的なお話を出来るレベルではありません。
編集部:
ではTLC (Three Level Cell)搭載SSDの予定などはありますか?
Addy氏:
重複しますが、PLEXTORブランドは品質面や安定性を一番に考えています。その意味において、魅力的ではありますが弊社の満足できるレベルの品質には至っていないという判断をしています。
編集部:
2012年に向けての展望などあったら教えてください。
2012年の目標は日本市場におけるシェア20%の獲得と話すAddy Chen氏。なによりも、PLEXTORブランドを大切に育てていきたいという意気込みが印象的だった
Addy氏:
来年はラインナップも増えてより多くの選択肢を提供することができます。現在、日本市場のシェアは約5%ほどですが、これを2012年末には20%程度まで引き上げたいですね。
先ほどご説明した通り、日本で売れるという事実は世界的にみて本当に大きい。日本のユーザーが選択したということが非常に重要なんですね。実はテスト段階では販売しているモデルよりもさらに高速な数値も出ています。ただ安定しない。この場合の安定とはPLEXTORブランドとしてという意味です。おそらく他社さんなら販売してしまうレベルかもしれません。ですから速度は落としても、安定した製品を提供したいと考えています。
SSDはまだ高額な製品です。そんな中、お客様がPLEXTORブランドのSSDを購入していただける。それが1年後、2年後にスピードや性能がガクンと落ちたら、やはりがっかりですよね。弊社のSSDであればそんな思いはさせませんよ、というのがコンセプトになっています。
買ってみて初めて“良かった、悪かった”ではなく、始めからPLEXTORブランドのSSDを選んでおけば問題ないよ、と言われるような存在になりたいと考えています。
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PLEXTORはやはり、どこまでいってもPLEXTORなのだ
現在多数のSSDが販売されているが、実際にテストを行った後、正直使ってみたいと思わせる数少ないモデルである。SSD導入を検討中のユーザーには是非オススメしたい製品だ
最近のSSDは、転送速度を全面に押し出した製品が非常に多くなっている。そして実際のところ、自作市場ではスピードを追求するといったニーズがあるのも事実だ。
誤解のないように断っておくと、現行モデルの「PX-M2P」シリーズも十分に速い。ただしインタビューを通じ、PLEXTORは単にスピードだけで勝負することなく、「品質」と「安定性」に愚直なまでにこだわった“モノ作り”をしていることが分かった。
「スピード」か、または「品質」「安定性」か。それはユーザーの価値観に委ねるべきSSDに求める重要なファクターだが、少なくとも後者を全面に押すPLEXTORは、多数のメーカーがしのぎを削るSSD市場に一石を投じ、まさに
「真のスピード」とは何か
について、真摯に取り組んでいる。
新モデル「PX-M3」シリーズの登場も予定されるなど、SSDに本腰をいれたPLEXTOR。2012年は今年以上に注目しなければならない存在である事は間違いない。
取材協力:PHILIPS & LITE-ON DIGITAL SOLUTIONS
株式会社リンクスインターナショナル
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