「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」
Home
>
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.86 Cooler Master「GX 450W (Bronze)」の正体
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.86
Cooler Master「GX 450W (Bronze)」の正体
2011年7月15日 0:00
TEXT:GDM編集部 松枝 清顕/池西 樹
「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」Vol.86は、2011年6月24日より発売が開始された
Cooler Master
の電源ユニット
「GX 450W (Bronze)」
を検証する。
「GX 450W (Bronze)」は、Cooler Masterブランドの電源ユニットラインナップ中、戦略的価格帯に売価が設定されたモデルで、市場想定売価税込5,000円前後ながら
80PLUS BRONZE認証
を取得。比較的安価な電源ユニットとしては異例の5年間メーカー保証が提供され、構成部品や設計に自信がある事を窺わせる。
そこで今回は疑い深い筆者が「GX 450W (Bronze)」の評価機を借り受け、率直に
“欲しいと思える電源ユニットなのか”
に着目し、自作ユーザー目線で使用感をレポートしたい。
Cooler Master「GX 450W (Bronze)」
|
ビジネスチャンスとなる電源ユニットのセールス
のっけから“余計なお世話”的な点にあえて触れておきたい。
Cooler Masterと言えば、「CM 690 II Plus」や「HAFシリーズ」など、相変わらずPCケースの市場シェア率は高い。事実、規模の大小を問わず、多くの自作パーツショップでCooler MasterブランドのPCケースを見かける機会が多いことから、データを見るまでも無くその好調振りは疑う余地の無いところだろう。一方、電源ユニットはどうだろうか。
Cooler Masterの代名詞的存在のPCケース「CM 690 II Plus」
今市場に出回るPCケースのほとんどは、電源ユニットがオプション扱い(別売り)になっており、ユーザーはシステムに見合ったモデルを自由に選択できる。ユーザー側からみればこのスタイルは至極健全と言えるだろう。これほど多岐にわたるPCパーツの種類からすれば、非力または過剰な容量の電源ユニットを押しつけられてはたまらない。
方やPCケースと電源ユニットいずれも取り扱うメーカーからすれば、PCケースの売れた台数分すべてに自社ブランド電源ユニットが選択されれば言う事は無い。しかしそう易々とは行かないのが現状だ。
Cooler Masterも例に漏れず、お世辞にもヒットを飛ばすPCケースと同等のシェアを電源ユニット市場で獲得しているとは言えないだろう。いずれのメーカーもPCケースと電源ユニットの出荷台数が同等になるべく、日夜努力を続けているというワケだ。
|
エントリーからハイエンドまでカバーする電源ラインナップ
容量ラインナップが複数となるためPCケース以上に選択肢が多いと言われる電源ユニットだが、そんな激戦区で勝ち抜くにはユーザー層を明確にし、市場にアプローチする必要がある。そこで、Cooler Masterは今回2010年7月にリリースされた
「GXシリーズ」
を刷新し、既存モデル全てに80PLUS BRONZE認証を取得、さらに6月末には今回取り上げる450Wモデル
「GX 450W (Bronze)」
を追加した。
これでCooler Masterには、ハイエンドユース向け80PLUS GOLD認証
「Silent Pro Goldシリーズ」
(1200W/800W/600W)と80PLUS BRONZE認証のエントリー向け
「GXシリーズ」
(750W/650W/550W/450W)がラインナップされ、あらゆるリクエストに応えられる準備を整えた。
Cooler Masterの電源ユニットラインナップ。ハイエンドからローエンドまで、選択肢は豊富で、それぞれシリーズ毎の棲み分けもわかりやすい
|
「GX 450W (Bronze)」の外観をチェックする
さて、いよいよ今回の主役「GX 450W (Bronze)」を隈無くチェックしていくことにしよう。
先ほどの表通り、Cooler Masterの電源ユニットラインナップでは、一番の末っ子となる「GX 450W (Bronze)」は、実売価格5,000円前後という魅力的な価格でエントリーユーザーを取り込むべく用意された450Wモデルだ。
近頃の電源ユニットにしてはコンパクトな外装パッケージ。実測値で約225×225×95mmだった
筐体はブラックカラー。電源ユニットと言えば、決まって“黒”。近頃のPCケースは内外装共にブラックなので、たまに“黄色”などがあれば、ウケると思うのは私だけか?
PCケースを選ばない奥行き140mmのコンパクト設計は、使い勝手が非常によい。これは口径120mm冷却ファンの恩恵のひとつとも言えるだろう
搭載ファンはインテリジェントコントローラー(回転数自動制御)に対応。動作音は極めて静かだった。これについての詳細は後述
450Wモデルのロゴは紫色。ちなみに550Wは緑色、650Wは黄色、750Wは青色と容量毎にイメージカラーが用意されている
<
次のページを読む
>
規格
ATX12V Ver2.31
定格出力
450W
最大出力
540W
力率改善回路
Active PFC回路(力率0.9以上)
搭載ファン
120mm静音ファン(回転数自動制御)
瞬断許容時間
17ms以上
効率
通常時85%以上
平均故障間隔
100,000時間以上
取得認証
80PLUS Bronze
製品保証
5年間
外形寸法
D150×W140×H86mm
重量(ケーブル含む)
約2.4kg
発売日
2011年6月24日
製品情報
Cooler Master(日本語)
●
エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」 Vol.5 GIGABYTE製マザーボードのアレコレを台湾本社"PV"に直撃インタビュー
●
エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」 Vol.4 帰ってきたエルミタ的成田空港現場対談 Intel 6シリーズ不具合問題とその顛末。前編(2011/3/21)
●
Antec スコット・リチャーズ氏に聞く「Antecはオーディオ市場に参入する」(2010/12/14)
●
2011年は反転攻勢へ! 日本Shuttleの偉い人 伊藤氏に聞く(2010/11/30)
●
注目の"倒立型PCケース"新作発売直前 SilverStone本社STAFFに聞く(2010/10/8)
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.85 本命登場 CORSAIR「Force Series 3 CSSD-F120GB3-BK」SATA3.0(6Gbps)を堪能する
●
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.19 PROLIMA TECH 「GENESIS」検証
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.84 何でもこなすオールマイティな一枚「GA-Z68MX-UD2H-B3」を試す
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.83 世界No.1のメモリメーカー 「Kingstonが選ばれる理由」
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.82
次世代 AMD 9シリーズがやってきた「AMD 990FX + SB950」検証
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.81 メモリ屋さんが電源ユニットを作ったぞ GeIL「THUNDERBOLT PLUS 800W」検証
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.80 ビデオメモリ3072MBのGTX 580 GAINWARD「GTX580 3GBD5 PHANTOM」検証
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.79 エルミタ台湾特派員、「Z68 Express」マザーボードを買う
●
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.18 個人的に気になるCPUクーラー5製品片っ端テスト
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.78
新型VGAクーラー「IceQ X」搭載 HIS「H685QNT1GD」検証
●
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.17 サイズ KOZUTI「小槌」検証
●
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.16 Antec 「KUHLER-H2O-620」検証
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.77
SilverStone「RAVEN 3」 〜ルールを再定義〜
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.76 ファン換装でPCをチューンしよう Cooler Master「Turbine Masterシリーズ」検証
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.75 ファンレスFusion、ASUSTeK「E35M1-I DELUXE」検証
review index >>
Copyright(c)1997-2012 GDM Corporation All rights reserved 掲載記事の無断転載を禁じます