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■SLI環境の「OCCT 4.0.0」POWER SUPPLYテスト
次にSLI環境での「OCCT 4.0.0」POWER SUPPLYテストの結果を確認していこう。「GeForce GTX 570」の消費電力は公称値で219Wとなっているが、SLI環境での最大消費電力は740.7W、平均で730W前後と、シングル環境からほぼ公称値通り消費電力が増加している。
さすがに、200W以上消費電力が増えると、出力への影響は避けられず、+12Vは、12.000Vとシングル環境からさらに0.096V下降している。とはいえ、12V以上をしっかりとキープしている点は、さすがというべきだろう。また、+5Vは変化なし、+3.3Vはやや下がり3.295Vとなっているが、この程度であれば特に気にする必要はない。グラフ波形の乱れも無く、700Wを超える消費電力でも安定した出力を実現している。ハイエンドグラフィックスカードを使ったSLIやCrossFire Xでも、「THUNDERBOLT PLUS 1200W」であれば安心して任せることができそうだ。
|シャットダウン後も一定時間ファン回転し、長寿命化を実現
ヒートガード機能やクールタイマーなどメーカーによって呼び方が統一されていないものの、最近の電源ユニットにはシャットダウン後も一定期間ファンを回転させることで、電源やPC内部の熱を効率よく排出し、冷却する機能が搭載されることが多い。
GeILの製品ページでは特に記載がないものの、新しい「THUNDERBOLT PLUS」シリーズには同様の機能が搭載されており、シャットダウン後に約1分間ファンが回転していることが確認できた。
PCパーツに搭載されているコンポーネントの多くは温度依存性が高く、特に電解コンデンサは、周辺温度が10℃上がると寿命が半分になってしまう。そのため、シャットダウン後に周辺温度を低く保つ事ができる機能は、電源ユニットだけでなくPC全体にとって有効だ。
|ラインナップの拡充により、選択肢の増えた
|「THUNDERBOLT PLUS」シリーズ
GeILとしては2代目となる「THUNDERBOLT PLUS」の3モデルをチェックしてきた。「iPower Meter」による高い利便性や、高負荷時の安定した出力に加え、シャットダウン後の排気機能や先代モデルの弱点でもあった、奥行きの長さもしっかりと改善されており、新生「THUNDERBOLT PLUS」の名に恥じない仕上がりとなっている。
特に1000Wオーバーの電源において、奥行きが160mmとコンパクトな製品はそれほど多くなく、高出力かつコンパクトな電源が欲しいユーザーには非常に魅力的だろう。
さらに、850W、1000W、1200Wとラインナップが拡充されたことにより、ニーズに合わせた製品を選択できるようになった点も大きな改善だ。
シングルグラフィックス環境での利用を考えているなら、850Wモデルで十分だろう。こちらはPCI-Express 6+2pinケーブルがモジュラー式となっているため、余分なケーブルをケース内に押しこむ必要もなく、ケーブルマネジメント面でもおすすめだ。
一方、マルチグラフィック構成を考えているなら、余裕を持って1000Wか、最上位の1200Wモデルをチョイスしたい。今回のテストでも分かる通り、最近のグラフィックスカードはミドルハイクラスでも負荷時の消費電力はかなり多く、電源ユニットにとって厳しい環境だ。その点、今回検証した1200Wモデル「THUNDERBOLT PLUS 1200W」なら、700Wを超える消費電力でも安定した電源供給を可能としており、マルチグラフィックス環境でも安心して使用することができる。 |
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協力:株式会社エムヴィケー
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