エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.876
2020.06.03 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
国内自作市場のメジャーブランド、Fractal Designから新型PCケースがリリース。同社にとって、看板モデル「Define」シリーズの若返りを加速させる2020年だが、その最後に着手したのが2016年11月より販売が開始され、詳細検証をお届けした「Define C」の後継にあたる「Define 7 Compact」だ。
Fractal Design「Define 7 Compact Black TG」(型番:FD-C-DEF7C-03) 市場想定売価税込18,040円(2020年6月12日発売) 製品情報(Fractal Design / 株式会社アスク) |
今年2月にリリースされた「Define 7」(ミドルタワー)、「Define 7 XL」(フルタワー)の弟分に当たり、文字通りのコンパクトな「Define 7 Compact」を加える事で、「Define 7」シリーズへの置き換えは、一応の完結と見ていいようだ。
シンプルなフラットデザインに代表される外観と、歴代揺るがないコンセプトの静音志向。そして近年では魅せる要素を取り入れ、順調な正常進化を果たしている。ここまで失敗が無い世代交代は、Fractal Designの慎重かつ確実な仕事が成せる業と言えよう。
「Define 7 Compact」はシリーズ中、最も小型な筐体とは言えATX、MicroATX、Mini-ITXの各フォームファクタに対応。位置付けとしてはミドルタワーPCケースの範囲内に収められている。ちなみに前世代「Define C」と比べてみると、幅210mm(±0mm)、奥行き427mm(+28mm)、高さ474mm(+34mm)と、僅かに大型化されている。
ラインナップは「Define 7 Compact Black Solid」(型番:FD-C-DEF7C-01)、「Define 7 Compact Black TG Dark」(型番:FD-C-DEF7C-02)、「Define 7 Compact Black TG」(型番:FD-C-DEF7C-03)の3種類展開。現時点カラーはブラックのみだが、セールス次第でバリエーションモデルや新色が追加される可能性はゼロではないだろう。
ちなみに今回取り上げるのは、左サイドパネルにクリアな強化ガラスを採用する「Define 7 Compact Black TG」。バリエーションの「Define 7 Compact Black TG Dark」(市場想定売価税込18,040円)は濃い色の強化ガラス製パネルを装備し、「Define 7 Compact Black Solid」は左右ソリッドパネル仕様のベーシックなスタイルで、市場想定売価税込16,500円とされる。
パッケージより実機を取り出す前に、スペック表から製品の概要をもう少し確認しておこう。外形寸法はすでにご案内の通りだが、重量は約9.2kg(テスト機)とされる。「Define 7」が13.45kg(強化ガラスモデル)、「Define 7 XL」が16.64kg(同)であることから、「Define 7」シリーズでは唯一10kgを切った。使用素材はスチールをベースに、プラスチック、強化ガラスを採用。一部にはアルミニウム製プレートも使用されている。
その他詳細スペックは表を参照頂き、次のセッションからは個別かつ詳細に内外装を解説していこう。
パッケージ寸法は幅310mm、奥行き536mm、高さ521mm。付属品および緩衝材を含めた総重量は12.25kgとされ、店頭からの持ち帰りは可能な範囲に収められている。もちろんカートがあればなお良しだ |