エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.964
2021.02.18 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
MSI(本社:台湾)と言えば、自作PC業界では誰もが認めるメジャーブランド。近頃ではノートPCや液晶ディスプレイにも注力し、カメラ系量販店でも陳列棚の一角を占めるようになった。とは言え、決して軸足が自作PCから離れたわけではない。マザーボードやグラフィックスカードに飽き足らず、電源ユニットや冷却機器、入力デバイスからゲーミングチェアまで、今やなんでも揃う総合メーカーの様相。さらに基幹部品であるPCケースも例外ではなく、じわじわとラインナップを増やしている。
そして今回取り上げる新製品「Creator 400M」は、これまでにないクリエイター向けPCケースの意欲作で、エムエスアイコンピュータージャパン株式会社(本社:東京都台東区)担当者の鼻息も荒く、見どころが満載の筐体であるという。過去には「MPG SEKIRA 500X」(2019年9月)、「MAG FORGE 100M」(2020年4月)をそれぞれ検証しているが、これらとは異なる趣の新作は、どのような性格の持ち主なのだろうか。
MSI「Creator 400M」 市場想定売価税込24,200円(2021年2月12日発売) 製品情報(MSI) |
レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「ウィトルウィウス的人体図」にインスパイアされたという、フロント開閉ドアのエッジ部。隠れた部分ながら、フック型の曲線に「Creator 400M」のこだわりが集約されている |
見どころ満載だけに、先を急ごう。評価サンプルの実機に触れる前に、「Creator 400M」の概要をスペック表から読み解いていく。対応マザーボードはE-ATX、ATX、MicroATX、Mini-ITXで、中~大型PCケースといったところだろうか。そして外形寸法を見ると、幅は236mmと広く、奥行き550mm、高さ504mmと、いずれも中型筐体以上の目安となる500mmを超えている。また重量は12.6kgで、数あるPCケースの中でも重量級と言えるだろう。
なお手元資料には「65リットルミドルタワーPCケース」とあり、フルタワー以下という位置付けらしい。クリエイター向けPCケースと謳う以上、どっしりとしたイメージを誰もが持っているだろう。規定は存在しないが、なるほど”軽量クリエイター向けPCケース”という表現は説得力にやや欠ける。
ちなみにエムエスアイコンピュータージャパンに確認をしたところ、パッケージサイズは幅325mm、奥行き575mm、高さ645mm、梱包材および付属品を含めた総重量は15.5kgだという。店頭購入から持ち帰る場合は、カートの用意は必須だろう。