エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1079
2021.11.30 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
MSI「Radeon RX 6600 MECH 2X 8G」 市場想定売価税込60,280円(2021年10月16日発売) 製品情報(MSI) |
AMDの最新ミドルレンジGPU「Radeon RX 6600」が解禁され、はや1ヶ月半。「画質に妥協せずフルHDゲーミングが楽しめる」という触れ込み通りのパフォーマンスで人気を集めたものの、流通量の少なさから早々に品薄状態に陥ってしまったのはご存知の通りだ。マイニング需要の高さも品薄を後押しする要素であり、このあたりの性格は上位モデルの「Radeon RX 6600 XT」と同様と言える。
2021年10月14日に販売が解禁された、AMDの最新ミドルレンジGPU「Radeon RX 6600」。初回ロットこそある程度まとまった数が入荷したものの、その後たちまち品薄になってしまった |
ちょうどいいグラフィックスカードを求めるミドルゲーマーにとっては歯がゆい状況が続いていたが、そうした品薄傾向も最近になって緩やかに改善。ショップの棚がすっからかんというシチュエーションも少なくなった。関係筋によれば、この動きは年末に向けてさらに加速しそうだという。ある物に飛びつくといった必要もなくなり、ようやく本腰を入れて本命を選べるようになるというわけだ。
GPU解禁に合わせてMSIが投入した「RADEON RX 6600 MECH 2X 8G」。大型のデュアルファンクーラーを搭載、冷却性重視のユーザーにとっては要チェックなモデルだ |
今回そうしたRadeon RX 6600搭載グラフィックスカードの中から取り上げるのが「RADEON RX 6600 MECH 2X 8G」。質実剛健なデザインを採用するMSI「MECH」シリーズに属する製品で、大型のデュアルファンクーラーがトレードマークの高冷却モデルだ。
自慢のオリジナルクーラーには、従来型のインペラと分散型インペラを交互に配置し、標準的なファンに比べ静圧を50%高めた「トルクスファン3.0」を2基搭載。それらを2スロット厚を超える分厚いヒートシンクと組み合わせる仕様で、セミファンレス機能の「Zero Frozr」にも対応している。
また、高品質コンポーネントや放熱効果に優れる2オンス銅箔層を備えた、独自のカスタムPCBを採用。冷却能力に優れたタフなグラフィックスカードといった印象だ。
トレードマークのデュアルファンクーラーが強くアピールされているパッケージ。「トルクスファン3.0」などカードのトピックに加え、Radeonの主要機能がまとめられている |
コアクロックは、ゲームクロック2,044MHz、ブーストクロック2,491MHzという、リファレンス準拠の仕様。メモリスピードは14Gbpsで、メモリバス幅128bit、GDDR6 8GBのビデオメモリが実装されている。
バスインターフェイスはPCI-Express4.0。TBPは132Wとされ、補助電源コネクタは8pin×1を備える。出力インターフェイスはDisplayPort1.4×3、HDMI2.1×1の4系統。最大解像度は7,680×4,320ドットに対応、4画面の同時出力も可能だ。