エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1148
2022.06.01 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
まずは5月から搭載グラフィックスカードの販売がスタートしている、AMDの最新GPU「Radeon RX 6750 XT」および「Radeon RX 6650 XT」についておさらいしておきたい。最上位の「Radeon RX 6950 XT」とともに登場した「RDNA 2」アーキテクチャを採用する最新GPUで、いずれもRadeon RX 6000シリーズのリフレッシュモデルにあたる。
新しい最上位の「Radeon RX 6950 XT」と合わせて、5月から販売が始まった「Radeon RX 6750 XT」と「Radeon RX 6650 XT」。ローンチ時点において、3GPUの合計で29モデルが登場した |
「Radeon RX 6750 XT」は、GeForce RTX 3070対抗の1,440pゲーミングGPUである「Radeon RX 6700 XT」をベースに性能が向上。コンピュートユニット数40基、ストリームプロセッサ数2,560基という基本設計は変わらないものの、ゲームクロックが2,424MHz→2,495MHz、ブーストクロックは2,581MHz→2,600MHzへと、それぞれ動作クロックが向上している。
また、メモリスピードも16Gbps→18Gbpsに引き上げられ、メモリ帯域周りの性能が向上した。Infinity Cacheは96MBを内蔵し、メモリバス幅192bit、ビデオメモリはGDDR6 12GBを実装。TBPは230W→250Wに微増している。
画質設定を十分に盛った状態にて、快適な1,440pゲーミングが可能というGPU。動作クロックが向上したおかげで、より低コストながら競合GPUを安定して上回る性能を発揮する |
GPU性能としては、最高画質の1,440pゲーミングにおいてGeForce RTX 3070を安定して上回るパフォーマンスを備えるとされる。コスト面で大きく有利(ドルベースで549ドル対718ドル)な一方で同等以上の性能を発揮、競合比でコストパフォーマンスに優れるミドルハイGPUという立ち位置だ。
「Radeon RX 6650 XT」はフルHD環境を主戦場にするミドルレンジGPUで、やはり競合のGeForce RTX 3060に比べ、安定して高いパフォーマンスを発揮するよう設計されている |
「Radeon RX 6650 XT」の場合は、GeForce RTX 3060対抗の1,080pゲーミングGPUである「Radeon RX 6600 XT」の性能向上版にあたる。こちらもコンピュートユニット数32基、ストリームプロセッサ数2,048基という基本設計はそのままに、ゲームクロック2,359MHz→2,410MHz、ブーストクロック2,589MHz→2,635MHzに動作クロックが向上した。
また、メモリスピードが16Gbps→17.5Gbpsに引き上げられている点も同様。Infinity Cacheは32MBを内蔵し、メモリバス幅128bit、ビデオメモリGDDR6 8GBを実装する。TBPは160W→180Wに微増した。
「Radeon RX 6750 XT」と「Radeon RX 6650 XT」のリファレンスイメージ。上位の「Radeon RX 6750 XT」には3連ファンクーラーからなる、大型の冷却機構が搭載される想定だ |
いずれも従来のRadeon RX 6000シリーズと同様に、APIはDirectXレイトレーシングに対応する「DirectX 12 Ultimate」をサポート。CPUがビデオメモリにフルアクセスできる「Smart Access Memory」、画質を維持しつつパフォーマンスを向上させる新しい超解像技術「AMD FidelityFX Super Resolution(FSR) 2.0」、プレイ中のフレームレートを改善させる「Radeon Boost」、操作遅延を軽減する「Radeon Anti-Lag」などの機能に対応する。