エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1257
2023.02.20 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
Thermaltake「TOUGHPOWER GF3 1350W PCI Gen5.0 GOLD」(型番:PS-TPD-1350FNFAGJ-4) 市場想定売価税込41,980円(1月20日発売) 製品情報(Thermaltake)(株式会社アスク) |
12VHPWRコネクタを標準装備する、ATX 3.0準拠の電源ユニットが各メーカーから続々登場している。上位GPUに続いてGeForce RTX 4070 Tiの補助電源コネクタにも12VHPWRが採用されたことで、それに対応する電源ユニットの需要もこれまで以上に高まっているというわけだ。NVIDIAがGeForce RTX 40シリーズにおいて12VHPWRの標準化を進めている流れもあり、これから電源ユニットを購入するなら、12VHPWRを備えたATX 3.0仕様の製品にしたいと考える人は多いだろう。
昨年に「2022 Thermaltake Expo July」のオンライン発表会で顔見せを済ませている、Thermaltakeの「TOUGHPOWER GF3」シリーズ。今回はその中から、ハイエンドシステム向けの売れ筋になりそうな1350Wモデルを取り上げる |
今回レビューの主役として取り上げるのは、Thermaltakeから発売されたばかりの「TOUGHPOWER GF3 1350W PCI Gen5.0 GOLD」(型番:PS-TPD-1350FNFAGJ-4/以下「TOUGHPOWER GF3 1350W GOLD」)。最大200%のピーク電力対応や12VHPWRコネクタ標準装備を特徴とする、ATX 3.0準拠の1350W電源ユニットだ。80PLUS認証は20~100%負荷時に87%以上の電力変換効率を発揮する、メインストリーム向けの80PLUS GOLDを取得している。
低ESRおよび低インピーダンスな日本メーカー製105℃コンデンサを100%採用する、信頼性重視の設計を採用。一般的な電源ユニットに比べて大幅に低い30mV以下の低リップル動作がトピックで、厳しい部品選定と出力テストを経て±3%以下の厳格な電圧制御を可能にしている。GeForce RTX 4090搭載環境のような、ハイエンド構成のシステムを安定して動作させることを狙った仕様だ。
ハイエンド向けらしい大柄なパッケージ。12VHPWRコネクタの存在やATX 3.0準拠の仕様、日本メーカー製コンデンサの100%採用などが分かりやすくアピールされている |
コネクタ構成や出力仕様などが確認できるパッケージ背面。箱を開くと、電源ユニット本体とケーブルボックスが並んで収まっていた |
また、冷却機構には140mmの大口径ファンを搭載。システム負荷30%以下でファン回転を停止する、セミファンレス機能の「Smart Zeroファンモード」に対応する。この機能は背面のスイッチでON/OFFを切り替え、常時回転を選択することも可能だ。
そのほか最大動作温度は50℃とされ、過電流保護(OCP)/過電圧保護(OVP)/低電圧保護(UVP)/過負荷保護(OPP)/ショート回路保護(SCP)/過温度保護(OTP)の各種保護回路も搭載。MTBFは100,000時間で、ハイエンドモデルに相応しい10年間の長期保証が提供される。
シリーズは全6モデル展開で、1650Wの超大容量を誇る「TOUGHPOWER GF3 1650W PCI Gen5.0 GOLD」もラインナップしている |
ざっくりした概要のチェックはここまで。次項からは、パッケージから製品を取り出してその構造を内外から観察していこう。