エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1308
2023.07.06 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
標準構成に採用されているグラフィックスカードは、ASUSのGeForce RTX 4060 Ti搭載モデル「TUF-RTX4060TI-O8G-GAMING」だ。優れたエアフローを特徴とするデュアルボールベアリング採用のAxial-techファンを3基実装、3.12スロット厚におよぶ大型のヒートシンクを組み合わせている。
また、軍用グレードの20Kコンデンサを搭載し、動作クロックは最大2,655MHzのオーバークロック仕様。GDDR6 8GBのビデオメモリを実装している。
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グラフィックスカードは直上のファンレスクーラーに影響を与えるため、カスタマイズ項目はミドルレンジGPU搭載モデルまでに制限されている |
なお、あまりにハイパワーなグラフィックスカードを搭載するとファンレスのCPUクーラーに悪影響があるため、選択できるのは最大でもGeForce RTX 4070まで。GPUパワーを必要としないユーザー向けにはGeForce GT 1030からのエントリーカードをラインナップするほか、クリエイティブ用途で威力を発揮するNVIDIA RTX A5000などのプロフェッショナルGPUも選択できる。
「Silent-Master PRO Z790/D5」には、Intel Z790チップを搭載するASRockマザーボードのスタンダードモデル「Z790 Pro RS」が標準構成で組み込まれている。
50A Dr.MOSによる14+1+1フェーズ構成のデジタル電源回路を搭載する堅実なマザーボードで、メモリは最大6,800MHz動作のDDR5×4、ストレージはヒートシンク付きを含むPCI Express 4.0(x4)対応のHyper M.2スロット×4を実装。拡張スロットは表面実装された装甲仕様のPCI Express 5.0(x16)を備えている。
PCケース背面のバックパネルインターフェイス。マウス・キーボード向けのポートが分かりやすくシールで案内されているほか、使用しない画面出力端子には注意シールとともにカバーが装着されている |
そのほか、ネットワークはDragon RTL8125BGによる2.5ギガビットLANを搭載。Wi-Fiモジュール用の拡張スロットも備え、ユーザーによる増設次第ではWi-Fi機能を追加することも可能だ。
なおカスタマイズメニューは、Intel B650チップ搭載モデルASRock「B760 Pro RS」との二択。電源回路の規模やスロット構成はダウンするものの、コストを抑えたい向きにはこちらを選ぶ手もあるだろう。
標準構成におけるメモリは、4,800MHz動作に対応したDDR5 16GB(8GB×2)を実装。カスタマイズメニューにおける変更は容量のみで、最大128GB(32GB×4)構成を選択することも可能だ。なお評価機にはMicronチップを採用したCrucial製モジュールが組み込まれていたが、ロットや流通状況によって異なる場合があることは覚えておこう。
ストレージはPCI Express 4.0(x4)に対応するCrucial「P5 Plus」シリーズから、1TBモデルの「CT1000P5PSSD8」を標準搭載。マザーボードが備える専用ヒートシンク付きスロットに組み込まれて出荷されるため、冷却対策も万全だ。
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そのほか、Samsung「SSD 990 PRO」シリーズやSolidigm「P41 Plus」シリーズなど、人気どころのNVMe M.2 SSDをラインナップ。こうして細かく銘柄を指定できるところは、サイコムBTOの特徴でもある。
また、標準構成では3.5/2.5インチベイが完全にブランクになっていることから、カスタマイズメニューから最大10TBをラインナップするHDDなどを追加することも可能。できればデータ用ストレージとして、大容量HDDを追加しておきたいところだ。
電源ユニットは、80PLUS PLATINUM認証を取得したFractal Design「Ion+ 2 Platinum」シリーズの660Wモデル「Ion+ 2 Platinum 660W」を標準搭載。日本メーカー製105℃コンデンサを100%搭載する堅実な設計や静音仕様の135mmファンを備えるほか、驚くほどの柔軟性をもつUltraFlexケーブルを採用する点もトピックだ。容量は最大860Wを指定できる。
選択できる電源ユニットは、すべてフルモジュラー仕様だ |
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また、より低コストな選択肢としては、80PLUS GOLD認証のCooler Master「V Gold v2」シリーズをラインナップ。最大容量モデルは、ほぼ差のない850Wまで選択可能だ。