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|「TJ08B-E」エアフローレイアウト
「RAVEN」シリーズなどその筆頭モデルだが、最近のSilverStoneは正圧状態を作り出す高エアフローレイアウトを得意としている。ご存じ“徹甲弾ファン”と呼ばれる「Air Penetrator fan」を手に入れた辺りから、その傾向は顕著だ。直線的エアフローにより、いずれのモデルも熱源になる構成部品を効果的に冷却し、防塵効果と相まってその手法はほぼ完成されたものとなった。
今回のモデルにも180mm口径の「Air Penetrator fan」がフロント吸気として1基標準搭載されており、Powerボタン横側面にある「H→L」切り替えスイッチにより、1200rpmまたは700rpmで動作させる事ができる。なおマニュアルによると、180mm口径の大風量を必要としない場合は、140mmファンにも換装が可能である事が明記されていた。
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MicroATX対応ケースだけに、標準搭載される冷却ファンはフロント180mm×1基のみ。画像のようにHDDケージに向かって風が押し出されるようにレイアウトされている。またHDDケージが“風のトンネル”の役割を果たし、直後に控えるCPUクーラーへ力強い風を送り込む事ができるため、たとえ2.5インチSSDのみの運用でHDDケージが空の状態でも敢えて装着したままにしておくよう、マニュアル上でも推奨されている |
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正面右側面にある回転数切り替えスイッチ。上が1200pm「H」で下が700rpm「L」。フロント側にレイアウトされているため、こまめに切り替える事ができるのは非常に便利 |
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「Air Penetrator fan」ファン部には、スライド着脱式の防塵フィルターが内蔵される。ツールフリーで、メンテナンスも容易。正圧状態を作り出す唯一となる風の取り込み口は、防塵対策が万全でなければいけない |
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3.5インチHDDケージと「Air Penetrator fan」の位置関係。180mm口径ファンの4分の1程度がHDDケージへ風を送り込んでいる様子がよく分かる。風量の強い中心部から外にかけて配置するなど、さすがに使い方を心得ているなと思わせるポイントだ |
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「TJ08B-E」はMicroATX対応PCケースなだけに、複数のファンは搭載できない。それでも「Air Penetrator fan」の力強いエアフローにより、フロント吸気のみで内部正圧状態を作り出す。また、MicroATX対応の小型PCケースながら、マルチグラフィックス構成にも対応する事で、排気能力を高めたいというユーザーもいるだろう。それを想定し、背面には120mmファンが増設できるスペースもちゃんと用意されている。
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背面には120mmファン1基が増設できるスペースが用意されている。これにより、フロント180mm「Air Penetrator fan」から直線的なエアフローレイアウトが構築できるが、あくまで任意となるため、ケース内温度およびCPU温度に問題がなければ無理に搭載させる事はないだろう |
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|新ギミック「サポーターアーム」とは?
SilverStoneは新型PCケースをリリースする毎に、新たなるギミックを用意し、我々を楽しませてくれる。
さて「TJ80B-E」では、どんな仕掛けがあるのかと思いきや、底面に目をやると、そこにはレバーのようなプラスチック製の見慣れないパーツが取り付けられていた。
「サポーターアーム」と名付けられたそれは、大型サイドフロー型CPUクーラーを装着した際、経年使用によるネジなどの緩みから起こりえる脱落を防止する役割を果たす、いわば支えのようなもの。1kg超えの重量級CPUクーラーを装着した場合に懸念されるマザーボードの歪みの低減や、冷却ファンの回転振動からくる共振の防止などにも一役買ってくれるかもしれない。
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CPUクーラーを支える「サポーターアーム」。プラスチック製で、適正な位置で使用できるように、ネジ留めされた台座は前後に移動できるようになっていた |
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実際にCPUクーラーの側面を“サポートさせてみた”ところ。何気ないギミックだが、よくできている |
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「サポーターアーム」台座はネジ留め式。6つの穴はCPUクーラーの大きさに合わせ、適切な位置に移動できるようになっている |
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CPUクーラーに「サポーターアーム」をセットしたところ、確かにボトム面から伸びるアームがヒートシンク側面を“よいしょ”とばかりに支え、安定感が増したような気にさせる。何度も試行錯誤を繰り返し、難産の末できあがったというよりも、恐らく「こんなのどうだろう」という何気なさから生まれたような雰囲気のギミックだが、これだけでひとつのトピックとなり、自作ユーザーの注目が集まる事になる。SilverStoneがライバルメーカーとひと味違うところは、こういった部分であり、非常にうまい。
|フロントI/Oポートとスイッチ類
「TJ08B-E」のフロントポートは、左からUSB3.0×1、ヘッドフォン×1、マイク×1、USB3.0×1が利用できる。右端にはパワースイッチとリセットスイッチが並び、これらは一直線にレイアウトされている。
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多すぎず、少なすぎずのフロントI/O部。USB端子は青である事から、USB3.0を主張。内部接続は背面引き回しではなく、コネクタタイプが採用されている |
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|比較的簡素化された「TJ08B-E」の付属品
「TJ08B-E」の同梱品をチェックしておく。SilverStoneのPCケース全般的に言える事だが、ギミックの多さとは相反して組み込みで使用するパーツ点数は比較的少ない。単なる感覚的なものかもしれないが、よくできたPCケースに限って、部品点数が少なく、簡素化されているように思う。成熟した製品は、やはり無駄がないという事ではないだろうか。
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画像点数の多いマルチランゲージタイプのマニュアル。もちろん“頑張った”日本語もあり、各ギミックの詳細を確認する事ができる |
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USBアダプタ。フロントI/OのUSB3.0はコネクタタイプを採用。M/B上にコネクタが無い場合はUSB2.0として使用できる |
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ウレタン製の「フォームパッド」。この使い道は後ほどご紹介しよう |
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組み込みに使用するネジ類はひとまとめに袋詰めされていた |
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