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PRO87+の分解方法は至って簡単。表面にある4つのネジ(1つは封印シールの下)を外し、上キャビネットを引き上げて、ファンコネクタを外せば上キャビネットは外れる。右画像はキャビネットを外したところ |
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PRO87+の基板は2ピース構成となっており、ACインレット部とメイン基板は着脱可能な平型コネクタとなっている。写真のように引き抜けば、ハンダコテを使わずにメイン基板を取り出すことができる |
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メイン基板を取り出した下キャビネット。ACインレットを分解するにはハンダコテが必要となる。メイン基板は、写真のように丸々取り出すことが可能だ |
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メイン基板のサイズは、縦が約145mm、横が140mmとなっている |
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基板裏側の様子。基板はガラスエポキシ系で、写真上部が出力段、下部が入力段となる。出力段の裏面を横からみると、大電流が流れる部分に銅板が盛られており、抵抗値を下げつつ大電流に耐えられるよう工夫されている |
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では、早速分解に取り掛かろう。まずは邪魔な出力ケーブルをニッパで切り落とす。+3.3Vセンスなどの配線はコントロール基板がある部分にも伸びているため、こちらもカットする。というわけで、ここからは、もう元には戻れない |
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先ほどの基板裏面の拡大写真。大きく盛られている部分はGND部分。その手前にある3つの黒い部分が、3系統の+12Vラインとなる。黒い物体は恐らくリセッタブルヒューズと思われる。3系統ある12Vだが、実のところ内部では1系統が3つに分配されており、他の電源と異なり、実質1レールの+12Vのようだ |
|【AC入力2次回路(PFC)】を見て行く |
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【AC入力2次回路】 AC入力の2次回路にて最初のスイッチングが行われ、PFCの役目を果たす。ここでは一旦、AC入力電圧を100Vから300V以上に昇圧している |
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【AC入力2次回路:Power MOSFET】 昇圧に使われるスイッチング素子にはG20N50CというNチャネルのPower MOSFETが使われている。最大500V、20Aというスペック。RDS(ON抵抗)はTypicalで0.225Ω |
【AC入力2次回路:ショットキーダイオード】 CREE製のCSD06060は、ショットキーダイオード。Power MOSFETと組み合わせてスイッチングを実現する。逆電圧は600V、順方向電流は定格で10A。PFCとして使用した場合、600-1000Wまでの電源ユニットに使用できる |
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【AC入力2次回路】 Power MOSFETとショットキーダイオードを外したところ。手前に大きく見えるコイルとコンデンサもPFC回路の一部だ |
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【AC入力2次回路:コイル】 チョークコイル。コイルをガラエポ基板の上にエポキシ系の樹脂で固定するという凝った構造となっている。このような構造にどのような効果があるかは分からないが、おそらく鳴き止めのためと思われる |
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【AC入力2次回路:コンデンサ】 平滑コンデンサ。ルビコン製で450V/330uF、85℃品が使われていた |
【AC入力2次回路】 AC1次と2次回路(PFC)を外した状態 |