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エルミタ的速攻撮って出しレビューVol.50 - IDE SSDでオールドノートは生まれ変わるのか
IDE SSDでオールドノートは
生まれ変わるのか
Mach Xtreme MX-NANO series 検証
2010年7月30日 23:30 TEXT:GDM編集部 池西 樹
SSDと言えばSATA 3.0(6Gbps)対応や、高速なSandForce製コントローラ搭載モデルなど、デスクトップPCの高速化が話題の中心になっている。
しかし、SSD本来の特性である
「省電力」「低発熱」「振動に強い」
といったメリットは、すべてノートPCに搭載してこそ威力を発揮する製品と言うことを忘れてはいないだろうか。そこで今回は、原点に立ち返る意味を込めつつ、旧型ノートPCにSSDを搭載することで、どれだけ快適になるかを確認してみたい。
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特徴的なモデルの多い1.8インチHDD搭載ノートPC
Atomプラットフォームもなく、ネットブックという言葉すらなかった時代に、少しでも軽く小型のノートPCが欲しいというユーザーの要求に答えて開発されたのが1.8インチハードディスクだ。
当然のことながら搭載したノートPCは、その当時としては画期的かつ魅力的なモデルが多く、未だに愛用しているユーザーも多いのではないだろうか。(実際、筆者も「Panasonic Let's Note CF-T1」と「VAIO Type U71P」が手放せないでいる)
容量、価格などアップグレードには限界がある1.8インチIDEハードディスク
しかし、1.8インチハードディスクは小型軽量化のため、容量や転送速度が犠牲になっており、転送速度も遅いというデメリットがネックとなる。 さらに最近の高速なPCに慣れているとWindowsの起動やフォルダの開閉などのもたつきが気になり出す上、その多くは発売から5年以上たっているモデルが多く、そろそろ故障の不安が付きまとうのも事実だ。
ところがいざ交換をしようにもIDE接続の1.8インチハードディスクとなると新品での入手は容易ではなく、容量も最高で120GB。厚さに制限がある機種の場合は30GBモデルまでとなり、価格も比較的高価となるのが現状だ。
そのような状況のなかで、これに替わる最適なストレージデバイスとして非常に重宝なのが、1.8インチサイズのSSDというワケだ。
そこで今回はエルミタではお馴染みの
Mach Xtreme Technology
(本社:台湾)の国内総代理店である
株式会社ソリッドマイクロ
(本社:愛知県北名古屋市)の協力により、同社からリリースされている1.8インチSSDを旧型ノートPCに搭載。どの程度の性能が改善できるのかをチェックして行きたいと思う。
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ZIF/TOSHIBA 50ピン/HITACHI 44ピンに対応したMach Xtremeのラインナップ
IDEタイプの1.8インチハードディスクは2.5/3.5インチと違い、統一した規格が存在しない。現在は、ZIFタイプ、TOSHIBA製50ピンタイプ、HITACHI製44ピンタイプの3種類があり、サイズもまちまちでインターフェイスにも互換性がない。そのため、交換する際にはノートPC個々のモデルにあったタイプを選択する必要がある。
幸いなことに、Mach XtremeではZIFタイプ
「MX-NANO ZIFシリーズ」
、TOSHIBA製50ピンタイプ
「MX-NANO 50シリーズ」
、HITACHI製44ピンタイプ
「MX-NANO 44シリーズ」
の3種類すべてがラインナップされている。
基本的なスペックは全てのモデル共通で、コントローラにはIDE接続で相性が出にくい
eastwho社製コントローラー
、NANDフラッシュは
Intel社製MLCタイプ
を採用し、
64MBのキャッシュを搭載
する。
また、Windows7以外のOSでもSSDの速度低下を防止することが出来る
「Garbage Collection」
を搭載するため、古いマシンでも安心して使用できる。さらに、OSにWindows7を使用すればもちろん
Trim機能にも対応
する。
数あるラインナップの中から今回は、
「MX-NANO 50シリーズ」
から120GBモデル
「MXSSD1MNANO50-120G」
、
「MX-NANO 44シリーズ」
から120GBモデル
「MXSSD1MNANO-120G」
をそれぞれチェックする事にした。
MXSSD1MNANO-120G
HITACHI製44ピンタイプの120GBモデル「MXSSD1MNANO-120G」。2.5インチモデルと同じインターフェイスにみえるが動作電圧が3.3Vとなり通常の2.5インチハードディスクを搭載したノートパソコンには使用できない
MXSSD1MNANO50-120G
TOSHIBA製50ピンタイプの120GB「MXSSD1MNANO50-120G」。TOSHIBA製50ピンタイプには8mm厚と5mm厚のモデルがあるが、本SSDは5mm厚の薄型タイプとなる。ノートパソコンによっては5mm厚しか搭載できないモデルもあるが問題なく使用できる
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今回のテストに用意したノートPCをチェック
今回は
「MXSSD1MNANO-120G」
の確認用マシンとして
IBM「ThinkPad X40」
、
「ThinkPad X41」
、
「MXSSD1MNANO50-120G」
の確認用として
SONY VAIO「VGN-TX91S」
を用意した。いずれも1.8インチハードディスクを採用し、1.3kgを切る軽量モデルとなっている。なお今回用意したノートPC3機種はいずれも株式会社ソリッドマイクロ社よりテスト機材の提供を頂いている。
IBM ThinkPad X41
12.1インチのスクエア液晶を搭載しながら1.27kg(標準バッテリー搭載時)と軽量なThinkPad X41。キーボードの打ちやすさにも定評があり、今でも使っているユーザーが多いだろう。ハードディスクは本体左側に装着されており、簡単に取り外しが可能になっている。主な仕様は以下のとおり
搭載しているハードディスクは40GBのHITACHI製「HTC426040G9」。かなり使い込まれており、CrystalDiskInfoでは代替え済みセクタが「注意」となっている。2005年に発売されたモデルのため、このようにハードディスクに不安があるユーザーも多いのではないだろうか。主な仕様は、平均シーク時間が15msec、回転数は4,200rpm、インターフェイスはATA-6に対応する
IBM ThinkPad X40
X41の一世代前のモデルで、こちらも12.1インチのスクエア液晶を搭載しながら1.26kg(標準バッテリー搭載時)と軽量なモデルになっている。ハードディスクもX41と同様で、本体左側に装着されている。主な仕様は以下のとおり
搭載しているハードディスクは40GBのHITACHI製「DK13FA-40B」。こちらはまだそれほど使い込まれていないようで、CrystalDiskInfoで「正常」となっている。主な仕様は、平均シーク時間が15msec、回転数は4,200rpm、インターフェイスはATA-5に対応する
SONY VAIO VGN-TX91S
こちらは11.1インチのワイド液晶とDVD-Rドライブを搭載しながら1.25kg(標準バッテリー搭載時)と今回チェックする3モデルで最も軽量になっている。こちらはハードディスクを交換する場合、キーボードとカバーをすべて外す必要がある。本体のほぼ半分を光学ドライブが占めているおり、パーツが密集して配置されていることがわかる。主な仕様は以下のとおり
搭載しているハードディスクは60GBのTOSHIBA製「MK6006GAH」。TOSHIBA製1.8インチハードディスクは5mm厚のものと、8mm厚のものがあるが、本製品は8mm厚となる。主な仕様は、平均シーク時間が15msec、回転数は4,200rpm、インターフェイスはATA-6に対応する
データの移行はどうする?
デスクトップパソコンと違いノートパソコンの場合、ハードディスクを交換した際のデータ移行についても考慮する必要がある。最も簡単なのは、外付けのハードディスクケースを使用してデータ移行を行う方法だ。1.8インチハードディスクの場合、基本的に2.5インチと互換性が無いため、専用のハードディスクケースを購入する必要がある。
また、以前紹介した
「DriveClone Pro 7」
を使えばより簡単に環境を移行することができるだろう。詳細はこちらに詳しい。
エルミタ的速攻撮って出しレビューVol.37 -ExpressCard USB3.0 PhotoFast GM3000EXをためす。
http://www.gdm.or.jp/review/gm3000ex/index_01.html
筆者が使っている1.8インチ用USB2.0ハードディスクケース。TOSHIBA 50ピン/HITACHI 44ピンの両方の規格に対応する。価格は2,000円弱なので、1台持っておくと何かと便利だろう
<次のページに続く>
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MX-NANO ZIF(1.8"PATA)series
MXSSD1MNANOZ-30G
MXSSD1MNANOZ-60G
MXSSD1MNANOZ-120G
MXSSD1MNANOZ-240G
製品情報:株式会社ソリッドマイクロ
MX-NANO 50(1.8"PATA)series
MXSSD1MNANO50-30G
MXSSD1MNANO50-60G
MXSSD1MNANO50-120G
MXSSD1MNANO50-240G
製品情報:株式会社ソリッドマイクロ
MX-NANO 44(1.8"PATA)series
MXSSD1MNANO-30G
MXSSD1MNANO-60G
MXSSD1MNANO-120G
MXSSD1MNANO-240G
製品情報:株式会社ソリッドマイクロ
【その1】MX-NANOラインナップとテスト機材紹介
【その2】早速ベンチマークテストを行ってみた
【その3】OS起動時間、消費電力をチェック
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