「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」
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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.105 GIGABYTEブランドにみるPCI-Express3.0対応マザーボード総ざらい
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「TDP」=低電費で消費電力を大幅にカット
TDPを有効にするには、ユーティリティを起動して「実行」ボタンをクリックするだけ。あとは自動的に省電力モードに切り替わる
マザーボードを語る上で、「省電力」というキーワードはもはや外せない重要な要素だ。ベンダー各社とも基板上のチップに省電力かつ高品質なものを採用するだけではなく、GIGABYTEの
「Dynamic Energy Saver2」
のような独自の省電力ユーティリティを開発し、搭載させるのことは今や当たり前になっている。しかし、これらのユーティリティは、いずれも性能に影響を与えることなく(もしくはあまり影響のない範囲で)省電力化を推し進めているため、劇的な消費電力の削減はなかなか難しい。
ここで紹介するGIGABYTEの
「TDP」
は、これまでとは全く違うコンセプトで開発されたユーティリティとなっており、
・「CPU倍率を最低に設定」
・「CPUコアを1コアのみに制限」
・「Turbo BoostをOFF」
・「IEEE1394、GSATA3ポート、シリアルポートを無効」
・「Dynamic Energy Server 2の節電レベルを最高の3に設定」
と、かなりアグレッシブな設定を施すことで、
性能を犠牲にしても限界まで省電力化することを目的
としている。そこで、今回は実際に「TDP」を使ってその効果をチェックしてみたい。
第3回「クラブギガバイトワークショップ」
のプレゼンテーションでも紹介されたGIGABYTE「TDP」ユーティリティ
「TDP」をONにすると動作クロックは最低倍率に固定され、有効コアも1コアに制限される
「Core i7-2600K」の場合、Hyper-Threading機能がONになっているため、2スレッドまで同時に実行できる
「TDP」では、「Dynamic Energy Saver2」も自動的に最も節電レベルの高い「レベル3」に設定される
■消費電力をチェック
今回は「TDP」の効果を確認するため、「TDP」を有効にした場合と無効にした場合の
「OCCT 3.1.0」
のCPU Test実行時の消費電力の推移を確認して見ることにした。
もともとSandyBridgeには「Enhanced SpeedStep(EIST)」が搭載されているため、CPUへの負荷が小さい場合は大幅に消費電力を抑えることができる。そのため、アイドル時は「TDP」無効時で46.6W、有効時で45.3Wとほとんど差は出なかった。一方、高負荷時は「TDP」無効時は最大124.1Wまで上昇しているのに対して、有効時は55.3Wと
実に66.8Wも消費電力が削減
されており、省電力化による効果が大きく出ている。
■Windows 7 エクスペリエンスインデックスで性能をチェック
「TDP」によって消費電力は大幅に削減できることがわかったが、やはり性能への影響が気になるところ。そこで今回は「Windows 7 エクスペリエンスインデックス」を使って、「TDP」を有効にした場合でもWindows 7の操作が快適に行えるのかを確認してみることにした。
結果を確認するとプロセッサの性能は7.6から4.2へと大幅にダウンしているが、それでも「Atom」や「AMD E」シリーズよりは高速なスコアを維持している。実際に、テストをしていても動作が遅くストレスを感じるような場面はなかった。さすがに、動画編集や画像の編集といったいわゆる“重い操作”は厳しいが、Webブラウジングやメール、Officeアプリケーションによる文書作成程度であればまったく問題ない。
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「PCI-Express3.0」世代でも豊富なラインナップを用意するGIGABYTE
残念ながら「Ivy-Bridge」が登場していないため、その恩恵を体感することはできないものの、これからSandy Bridge用マザーボードを購入するなら、将来的なアップグレードパスが保証されている「PCI-Express3.0」対応マザーボードを選択する方が賢明であることは言うまでもない。
GIGABYTEでは今回ご紹介したとおり、エントリークラスからハイエンドクラスまで、計7モデルと豊富なラインナップを用意。これだけあれば自分に合った最適なモデルをみつけることができるだろう。
また、今回紹介した「LAN Optimizer」や「TDP」をはじめ、豊富なユーティリティは完成度や利便性が高く、今後も採用モデルの積極的なリリースが期待できる。ハードウェアのみならず、独自機能ともに充実したGIGABYTE製マザーボード。これからも引き続き注目していきたい。
協力:日本ギガバイト株式会社
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