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|「GX 450W (Bronze)」動作テスト
Cooler Master「GX 450W (Bronze)」の人となりをチェックしたところで、電源ユニットたるその実力をテストしてみたい。
今回は「GX 450W (Bronze)」の実力を知るためにCPUにTDP95Wの「Core i7-2600K」(3.4GHz)、グラフィックスカードには「GeForce GTX 460 1GB」を搭載した玄人志向「GF-GTX460-E1GHD」を用意した。「GeForce GTX 460 1GB」の最大消費電力は160W、最小システム電力は450Wとなっており、「GX 450W (Bronze)」にとっては比較的厳しいシステム構成だが、この条件で3D系ベンチマークがすべて完走するのかチェックしていきたい。
テスト環境 |
CPU |
Intel 「Core i7-2600K」
(SandyBridge/LGA1155/3.40GHz/TDP95W) |
マザーボード |
ASRock「Z68 Pro3-M」(Intel Z68 Express) |
VGA |
玄人志向 「GF-GTX460-E1GHD」(GeFroce GTX 460 1GB) |
HDD |
Seagate「ST3500418AS」(500GB SATA2.0) |
メモリ |
ADATA「AD3U1333C4G9-2」
8GB(4GB×2枚)PC3-10600(DDR3-1333MHz) |
ドライブ |
PLEXTOR「PX-755A」 |
OS |
Windows 7 Ultimate 64bit SP1 |
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高エアフローが特徴のゲーマー向けPCケース「Enforcer」
今回「GX 450W (Bronze)」をテストするにあたり、借り受けたのがゲーマー向けブランド「CM Storm」に属するミドルタワーPCケース「Enforcer」だ。今年5月末にリリースされた市場想定売価税込14,000円前後の内外装ブラックモデルで、高エアフローが特徴。本稿の主役である「GX 450W (Bronze)」の脇役に徹してもらう予定だったが、なかなか出来が良かったため、近々単独で詳細をお届けしようと思う。
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今回のテストでは、Cooler Masterのゲーマー向けブランド「CM Storm」に属するミドルタワー「Enforcer」を用意。市場想定売価14,000円前後で、高エアフローが特徴。なおこのモデルについては、別の機会に詳細をお届けする予定 |
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■DirectX 9テスト「消費電力推移」「消費電力最大最小値」
まずDirectX 9のベンチマークとして「3DMark06 1.2.0」と「ファイナルファンタジー14ベンチマーク」を使ってテストを行った。最大消費電力は「3DMark06 1.2.0」で224.8W、「ファイナルファンタジー14ベンチマーク」で最大244.9Wと最大電力の50%を超える数値を計測しているが、どちらのベンチマークも問題なく完走した。
■DirectX 11テスト「消費電力推移」「消費電力最大最小値」
次にDirectX 11のベンチマークとして「3DMark11 1.0.2」と「LostPlanet2ベンチマーク」を使って同様のテストを行った。「3DMark11 1.0.2」では最大220.9W、LostPlanet2ベンチマークでは最大230Wを記録。DirectX 9系のベンチマークより消費電力が少なくなっていることもあり、もちろんベンチマークは問題なく完走した。「GeForce GTX 460」クラスのグラフィックスカードなら「GX 450W (Bronze)」で十分対応できそうだ。
■AIDA64:OCCTのPowerSupplyTest実行による電圧変化
「OCCT 3.1.0」のPower Supply Testを30分間実行した際の電圧変化も確認しておこう。+12Vは11.6Vから11.7Vとやや低めながら、テストによって大きく下がることはなかった。さらに+5Vや+3.3Vはほぼ規定電圧通りフラットなグラフとなっており安定した結果となった。
|ウルサイと感じる事は一度も無かった 〜動作音編〜
搭載される120mmファン(回転数自動制御)について、実際にアイドル時と高負荷時の騒音値を計測してみた。
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※デジタル騒音計を用い、電源ユニット正面から(ケース外側)30cm離れた位置での計測 |
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「GX 450W (Bronze)」搭載の120mmファンは、「インテリジェンスコントローラー」により、低負荷状態から高負荷状態まで、最適な回転数で冷却を行う。デジタル騒音計で数値を測ったところ、アイドル時で35.9dBA、高負荷時(OCCT)で38.6dBAだった。数値は外気温やPCケースのエアフローにより異なるものの、編集部でのテスト環境では高負荷時でも十分に静音性が保たれ、耳障りに感じる事は1度もなかった。
これは高効率電源全般に言える事だが、変換ロスが10%台に抑えられている分、発熱が低く、むやみに回転数が上昇しない。
「80PLUSプログラム」はひとつの目安にしかならないという意見はあるものの、少なくとも回転数自動可変タイプの冷却ファンにとっては、有利に働くことは間違いなさそうだ。
|総評
|「GX 450W (Bronze)」の正体見たり
エントリークラスで普及価格帯の「GX 450W (Bronze)」をじっくり検証してきたが、その感想を一言で表すと「これでいいじゃないか」に尽きる。
PCI-Express 6pin電源コネクタが1個である事から、そこに“使い道”のメッセージが読み取れるワケだが、筆者を含め多くの自作ユーザーはこれで十分だろう。(将来の拡張を想定するならば、上位モデルを選択すればいい)
難なくこなした各種ベンチマークテストを見ても、「GX 450W (Bronze)」の実力は思いの外高い事がお分かり頂けただろう。これで実勢価格5,000円前後というから驚く。
とは言うものの、同じクラスで同価格帯の電源ユニットを見つけるのは比較的容易だ。しかしそれら全てが高いポテンシャルを発揮するのかと言えば、少々疑わしい。粗悪な製品が数多く出回るのがこのクラスの、ひとつの特徴である事を覚えておきたい。
外装パッケージに書かれた売り文句だけを頼りにギャンブルに出るならば、素性の知れたモデルを選択する方が良い事は言うまでも無い。電源ユニットはPCを構成する部品の中で最も重要なパーツであるからだ。
その意味においても、Cooler Masterの「GX 450W (Bronze)」は、エントリークラスの電源ユニットでは、最有力な選択肢となるだろう。 |
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機材協力:Cooler Master
© GDM Corporation All Rights Reserved |
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規格
ATX12V Ver2.31
定格出力
450W
最大出力
540W
力率改善回路
Active PFC回路(力率0.9以上)
搭載ファン
120mm静音ファン(回転数自動制御)
瞬断許容時間
17ms以上
効率
通常時85%以上
平均故障間隔
100,000時間以上
取得認証
80PLUS Bronze
製品保証
5年間
外形寸法
D150×W140×H86mm
重量(ケーブル含む)
約2.4kg
発売日
2011年6月24日
製品情報
Cooler Master(日本語) |
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