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|意外にも105℃品コンデンサ使用の160W電源ユニット
標準で搭載される電源ユニット容量は160W。Mini-ITXフォームファクタでシステムを構築する上では十分と言えるだろう。シャーシからは簡単に着脱する事ができるため、細部をチェックしてみたい。
側面に貼り付けられたスペックシールを確認すると、電源ユニットの型番は「IP-AD160-2」である事が分かる。さらにこの型番を調べてみると、In WinサイトのPOWER SUPPLYカテゴリにラインナップされるカタログモデルであった。
「IP-ADxxxシリーズ」は80W「IP-AD80A7-2」、180W「IP-AD180-2」そして「Wavy」で採用される160Wの3モデルを用意。形状は160Wと180Wは同一で、下位の80Wのみさらにコンパクトな筐体で、ファンレイアウトにも違いがある。
また最大容量180Wモデルのみ80PLUS BRONZE認証が取得されている事が分かったが、前述通り両者は同一形状を採用している事から、単に160Wでの80PLUSプログラム認証を受けていないだけとも考えられ、少なくとも「Wavy」標準搭載電源は素性不明な製品ではない事は間違いない。
なお外形寸法はW54×L185×H48mmで、冷却ファンは40×40×10mmのADDA製「AD0412MS-G70」(DC12V/0.08A)となり、4800rpm/20dBA/5.7CFMのスリーブベアリングタイプだった。またこのファンには少々工夫が凝らされており、負荷状態が60W近辺、または内部温度が上昇した時点より回転が開始される。つまりアイドル時等ではファンは停止状態になるというワケだ。実際にテストをしてみたところ確かに起動時は0rpmとなっていた。
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採用電源ユニットはIn Winのカタログモデル「IP-AD160-2」160W。ラベルには“FOR HOME OR OFFICE USE”と書かれていた |
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搭載ファンは40×40×10mm、ADDA製「AD0412MS-G70」(DC12V/0.08A)で、スペックは4800rpm/20dBA/5.7CFM |
よせばいいのに、せっかくなので電源ユニット内部をチェックしてみたい |
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これが「IP-AD160-2」160Wの電源ユニット内部。コンシューマ向けのATX電源ユニットとは違い、筐体にネジの封印シールは無く、“どうぞ中をご覧下さい”といった体。しかしながら通常通り、開封厳禁である事には違いなく、手を出さない事をオススメする |
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トロイダル型チョークコイル横のコンデンサを見ると、105℃品である事が分かった。製品情報では特に大きく明記されているワケではないが、この手のタイプによくある怪しげな電源ユニットでは無い |
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電源コネクタは24pinメイン×1、12V4pin×1、SATA×2、4pinペリフェラル×1 |
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|「Wavy」を使って実際に組み込んでみる
「Wavy」の外観および内部構造、電源ユニットなどの詳細を一通りチェックしたところで、実際に組み込みを行ってみることにした。とは言え、本稿は“組み込み指南”が主題ではないため、工程をひとつひとつ紹介するわけではなく、あくまで「Wavy」をメインに、気がついたことや注意点などを見て行きたい。なお今回用意した構成部材は以下の表にまとめた通りとなる。
テスト機材構成 |
CPU |
Intel Atom D525 |
マザーボード |
ASUSTeK AT5IONT-I(Intel NM10) |
VGA |
NVIDIA IONプロセッサ(1×DVI-I/1×HDMI) |
メモリ |
Team TSD32048M1066C7-E 2GB(DDR3) |
HDD |
Western Digital Caviar Green WD10EARS(1TB SATA2) |
電源ユニット |
IP-AD160-2 160W |
CPUクーラー |
ファンレス |
OS |
Windows 7 Ultimate 64bit日本語版 |
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Mini-ITXの場合、多くはCPUがオンボードされているため、ATXやMicroATXの組み込みに比べ、作業工程は比較的少ない。また拡張性が高いワケでもなく、さらに電源ユニットまでケース側に組み込まれている事から、事前に準備するものも限られている。
こう考えてみるとベアボーンに近いとは言え、限られたスペースの中での組み込み作業は決して初心者ユーザー向いているとは言い難い。小さいPCを構築するには、小さいなりの苦労もある事は覚悟しておいた方がよいだろう。
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マザーボードはIntel NM10 + NVIDIA ION構成のASUSTeK「AT5IONT-I」をチョイスした。大型ヒートシンクがマザーボードの3分の2を覆うファンレスモデルで、オンボードされるCPUはIntel Atom D525で、秋葉原では16,000円台後半から17,000円台で購入可能 |
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204pin SODIMMはTeamの「TSD32048M1066C7-E」。規格はPC3-8500(DDR3-1066)で、容量は2GB |
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|遅ればせながら付属品をチェックしておく
やや遅ればせながら、実際に組み込みを行うにあたり付属品をご紹介しよう。
「Wavy」はMini-ITX用スリム型PCケースだけあって、イマドキのATXミドルタワーPCケースでは当たり前のギミックの多くは排除されている。
例えばHDD搭載にスライドレールやトレイ式が採用されているわけでもなく、光学ドライブや拡張カード固定がツールフリーでもない。そもそも拡張にはMini-ITXならではの制限があるため、ネジ類もそう多く必要とせず、必要最低限の部品が白箱に収められているのみとなる。
付属品が組み込み完成後にごっそり余ってしまうのが気になって仕方がない筆者にとっては大歓迎な仕様だが、流行のATXミドルタワーPCケースばかり組み込んでいたユーザーにとっては物足りなさを感じるかもしれない。
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ケース内部に収められている同梱品一式が詰まった白箱。とは言え、中には必要最低限の部品しか付属されていない |
5.25インチシャドウベイを3.5インチオープン+薄型光学ドライブが搭載できるようになるマウンタも白箱の中に収められていた |
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