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 「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」番外編
 Home > エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」 Vol.1 注目の“倒立型PCケース”新作発売直前 SilverStone本社STAFFに聞く
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“コの字”フレーム採用、倒立型PCケース「Temjin TJ11」

 高い工作精度が要求される“コの字”フレームが特徴となるフラッグシップシリーズ「Temjin」の最新モデル「Temjin TJ11」がいよいよ登場する。年末発売予定で、予価は約65,000円ほど。購入を決断するにはかなりの勇気を必要とするが、2010年の最後を飾るにふさわしいスーパーハイエンドPCケースとなりそうだ。

「Temjin TJ11」の外観。正確なサイズは分からないが、非常にデカイのは間違いない。背面側はケーブル類などがないため、実にスッキリとした印象。下部に電源ユニットを2基搭載している様子も分かる
トップ部分の様子。「倒立型」ケースの宿命ともいえるトップ部分に飛び出すケーブル類は、メッシュカバーによりスッポリと覆われることとなる。なお、背面スロット数は9本でXL-ATXフォームファクタのマザーボードのマウントにも対応する
両サイドの様子。Radeon HD 5870の3枚差しでも余裕の内部。2基の180mmファン「Air Penetrator SST-AP181」が強力に内部を冷却。マザー搭載側のもう一面には3基のSSDが装着可能となる
「Temjin TJ11」の特徴の一部を資料より抜粋。140mmファン×4基の大型水冷用ラジエーターのほか、2基の電源ユニットも搭載可能。ドライブ類にいたっては5インチベイ×9、3.5インチシャドウベイ×6、2.5インチシャドウベイ×3が用意され、すべてを使いこなすのは、よほどのことでもない限りほぼ不可能といっていいデラックス仕様だ

マーケティングマネージャーのTony Ou氏。今回もインタービューの中心となって、興味深い話を教えてもらうことができた
編集部:
では最近、他の多くのメーカーが展開するようなゲーミングや静音といった視点はどうでしょうか?製品開発のうえで意識していますか?

Tony氏:
結論から言ってしまえばないですね。その時、作りたいものを作るというイメージでしょうか?少々、ストレートすぎますかね(笑)。各国のマーケットとユーザー、そして代理店などからフィードバックされた要望やアイデアなどを踏まえて、次回作に反映させていくのが基本です。そのうえで、作りたいものを作るというイメージです。ただ、さきほども申しあげましたが、ここ数年のモデルについては「パフォーマンス」というキーワードをより重視している点はあります。

編集部:
なるほど。例えばですね、エルミタでもレビューした「SST-SG07B-W」。Mini-ITX対応のキューブケースでありながら、言ってみれば“異例”のモデルとなるわけですが、あのような製品は今後もリリースする予定がありますか?

Tony氏:
もちろんです。他社が作らないようなモデル。コンセプトモデルに近いと言えばそうなるかもしれませんが、今後もあのようなユニークなモデルはやりますよ。(「Fortress FT03」を指差しながら)

編集部:
なるほど(笑)、いやアレは「COMPUTEX TAIPEI 2010」の会場で見たときから気になっていました。帰国してから秋葉原で皆に聞かれた製品のひとつが「Fortress FT03」でした。そこでと言うわけではありませんが、失礼を承知でお聞きしますと、「Fortress FT03」は真面目に作ったモデルなのでしょうか?正直、遊びで企画したとか?

Tony氏:
もちろん真面目ですよ(笑)。従来のFortressシリーズと比較すると、随分ユニークな印象となりましたが、「COMPUTEX TAIPEI 2010」のあとも度重なるテストを行い(CPUをオーバークロックしながらRadeon HD 5970でテストしたケース内温度の結果等の資料があった)、徹底的に改良を加えました。Fortressシリーズのパフォーマンスを活かしつつ、実用的な利便性も重視した結果のモデルということになります。だってこのケース、机の下の角のようなスペースにポンと置けるんですよ。

お洒落なダストボックス!? 「Fortress FT03」

 今年開催された「COMPUTEX TAIPEI 2010」レポートにおいても、エルミタでは“きれいなゴミ箱”として紹介した「Fortress FT03」。9日に行われたイベント「SilverStone 新製品発表会 2010秋」でも実機が展示されたが、改めて最終サンプル版の「Fortress FT03」を見ていきたい。なお、同製品の発売予定は11月末から12月上旬で予価は約16,000円。もちろんエルミタでは製品版のレビューもお伝えする予定なので、お楽しみに。

“きれいなゴミ箱”こと「Fortress FT03」の外観。ブラックモデルも用意されるが、やはりこのモデルにはアルミを強調したシルバーが良く似合う。「COMPUTEX TAIPEI 2010」での初見の感想は「意外に小さい」だったが、その印象は今回も変わらず。奥行きがないためにそう感じるのかもしれない
トップ部分。普段は格子状のフタが付いているので煩わしいケーブル類などは隠れている。また3.5インチSerial ATA対応のリム―バブルドライブが1基用意され、データドライブ等は容易に交換が可能だ
側面から見たところ。Radeon HD 5970のようなハイエンドVGAも搭載可能となるほか、底面のファンレイアウトを変更することでマルチGPU構成とすることもできる。micro ATX専用となる同ケースだが、意外に拡張性があるのが分かる
側面その2。ドライブ搭載部分。3.5インチベイ×3(うち1台がリム―バブルドライブ)、2.5インチベイ×1と通常使用ならば十分な搭載数が確保されている。またリム―バブルドライブとサイドパネルの接地部分にはアルミ製のヒートシンクを標準装備。フルアルミ仕様となるサイドパネル全体でHDDの放熱を行うことができる
底面部分。電源の冷却ファンのほか、80mm×2基ファンも別途増設可能。4隅の足は高さのあるものを採用し、エアフローにも配慮されている
背面からケーブル類がはみ出さないため、例えば机の下などの直角な角に、写真のように設置が可能。光学ドライブもスロットインのみに対応とすることで、デザインを損なわないフロントフェイスを実現したとしている

編集部:
いわゆる「倒立型」もしくは“煙突効果”を狙った特殊な構造ですが、今後発売されるモデルもこの方式がメインになると考えてよろしいでしょうか?

Tony氏:
はい。現状ではベストな構造だと考えています。

編集部:
答えられる範囲で結構ですが、開発にあたって特に意識しているメーカーなどはあるでしょうか?

Tony氏:
モデルによって異なりますが、「RAVEN 2」開発のときにはAntecの「TWELVE HUNDRED」を実際に購入してきて、隅々まで調べました。もちろん、パフォーマンスをどうすれば上回れるかを研究するためです。これは書いてもいいですよ(笑)。

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