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 Home > エルミタ的速攻撮って出しレビューVol.22 「Fortress SST-FT02B-W」徹底レビュー
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SilverStone「Strider Plus」開発メンバー、Ben氏に聞く


Ben氏
SilverStone電源開発メンバー・Ben氏
 「Fortress SST-F02」の組込も完了し、その良さは十分にお伝えできたのではないだろうか。「RAVEN 2」同様、高いレベルのポテンシャルを秘めたPCケースを扱うのは非常に楽な反面、レビューとなると、あれもこれもと紹介したくなってしまい、紙幅と労力の許す限りをピックアップする作業も一苦労となってしまった。それほど魅力に富んだPCケースという事が言えるのだろう。

 さて、ここでは「撮って出しレビュー」恒例のメーカー担当インタビューをお届けしよう。
 本来であれば、どうしても主役となってしまう「Fortress SST-FT02」の開発者にお話を聞くところだが、前回「RAVEN 2」でケース担当者にご登場頂いたため、今回は敢えて新製品としてリリースされて間もない電源ユニットで「Strider Plus SST-ST1000-P」の開発メンバーであるSilverStone社のBen氏にご登場頂いた。
 今回の組込構成パーツとなっている同社の新電源ユニットは、どような意図で企画されているのであろうか。またSilverStone社の電源ユニットに対する考えなども質問事項に加えられているので、是非ご一読頂きたいと思う。

Q1.「Strider Plusシリーズ」について、まずはアピールポイントをお聞かせ下さい。
Ben氏:Strider Plusシリーズには、エンスージアスト向けリテール電源を開発してきた弊社の多岐に渡る経験に基づき、多くの特徴を盛り込んでいます。
 高効率(80 PLUS SILVER認証取得)、+12Vシングルレール設計、電圧変動を±3%に抑えたタイトボルテージ設計、フル・モジュラーケーブル仕様、小型化、静音設計など、様々な特徴があります。
 一番大事なことは、その全てを1つの製品に盛り込むだけでなく、より多くのユーザーの皆様が最新技術のメリットを享受できるよう、低価格を実現したことです。


Q2.「Strider Plusシリーズ」の今後の展開(2010年度)について教えて下さい。

Ben氏:我々は、Strider Plusシリーズを、下は350Wから600W、上は1200Wモデルまで、2010年Q1中(3月まで)にラインナップを拡大していく予定です。
 現在、80 PLUS GOLD認証を取得できるだけの高効率設計のStrider Plusプロトタイプの試作が終わったところですが、製造コストが高くつくため、低コスト化の目途が付いた後で発売したいと考えております。


Q3.「Strider Plusシリーズ」はどんなユーザーに使って欲しいですか?(もしくは、対象とするユーザー層について教えて下さい)

Ben氏:Strider Plusシリーズは、多くの種類のユーザーの要求を満たすと確信しています。タイトボルテージ設計と+12Vシングルレール設計は、(電圧変動にシビアな構成・状況でPCを稼動させる)ハイエンドユーザーやオーバークロッカーの目に適うことでしょう。

 80 PLUS SILVERの高効率設計と低価格は、プロシューマー(プロフェッショナルユーザー)、あるいは省電力化を求められている業務用ワークステーション・小型サーバーに適しています。フル・モジュラーケーブル設計と小型設計は、PCケースMOD(ケースを改造したり一から設計してオリジナルPCケースを作り上げること)製作者や、小型ケース(スモールフォームファクター)のユーザーのように、ケーブルマネジメントやより小さい電源ユニットを求める人のニーズに応えるでしょう。

 Strider Plusは、ほとんど全てのPCユーザーにとって魅力的な電源ユニットだと本当に思いますよ。


Q4.SilverStoneといえば、+12Vシングルレール設計の電源を推進するメーカーという印象が強いですね。これを推し進める理由は?

Ben氏
今回テストした「SST^ST1000-P」も+12VシングルでMAX80Aのスペックを誇る
Ben氏:大容量電源の+12Vシングルレール設計に対するニーズは、マルチGPUソリューション(SLIやCrossFireXなど)の登場や、NVIDIAとATI(AMD)による性能競争に伴うグラフィックカード消費電力が劇的に増加した2005年に生じています。
 +12Vマルチレール設計でも、我々は、現行世代のグラフィックカードへの電力供給を全てカバーできる電源を設計することはできますが、より高性能なグラフィックカードが登場したら、1系統の+12V回路が電力要求を満たせず、電力供給不足によるトラブルが発生するでしょう。

  それに加えて、CPUオーバークロックがより一般化していることで、+12V電力供給をもっと増やさなければならないでしょう。この問題を解決するには、電源の大容量化か、+12Vシングルレールへの設計変更が必要になります。
 我々は、電源ユニットの大容量化を避けつつ、様々なPC構成に柔軟に対応できる+12Vシングルレール設計の方が、より望ましい設計であると必然的に考えるに至りました。これは、SilverStoneの電源が、他社製品と比べて、オーバークロッカーにより適した電源となっている理由でもあります。


Q5.では最後に、2010年1月7日から開催される「2010 International CES」で興味深い商品の展示予定はありますか?もしあれば、事前に教えて頂けますか?

Ben氏:50℃環境で定格450Wを供給できる初のSFX電源を出展します。80 PLUS BRONZE相当の高効率設計で(SFX電源としては初めてでしょうか?)、+12Vシングルレール設計です。
 Mini-ITXの人気は今後継続すると確信しており、この電源は、Mini-ITX市場がメインストリーム分野とハイエンド用途に拡大してゆく上で、重要な商品となるでしょう。
 
最後に筆者がこのケースと共に過ごした数日間で感じた事など「SST-FT02B-W」の総括をしてみたい。
 
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