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 「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」番外編
 Home > エルミタ的「一点突破」 PCケース編 Vol.3 NZXT「PHANTOM」検証
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NZXT「PHANTOM」エアフローレイアウトをチェックする

 ハイエンドユーザーだけでなく、ミドルレンジユーザーも重要視するPCケースのエアフローレイアウト。むやみにファンを搭載させれば良いというものではないが、搭載スペースが多い事で不便は無い。ここでは「PHANTOM」の標準搭載ファンおよび搭載可能箇所をチェックしてゆこう。
PHANTOM
斜め上から見ると、トップの200mmファン2基分のスペースと左サイドパネルの200/230mmファン搭載スペースの位置関係がよく分かる。最大の熱源となるCPUとグラフィックスカード部は、これらが生み出すエアフローにより、ハイエンド構成でも十分に対応できるよう設計がなされている
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トップにはBlu LED内蔵200mmファンが1基標準搭載され、さらにフロント寄りにもう1基増設が可能。大口径ファンで静かに排気をしてくれる トップパネルを外すと、フロント側ファンスペースにエアフィルターが装着されていた。なおこれらを取り外すと大型水冷ラジエーターを装着する事ができる
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内側から覗いた天板部。リア部には排気120mmファンが1基標準装備される。多くのPCケースが採用するこのレイアウトは、CPUだけでなくVRMからの熱を瞬時に排熱してくれる。昔は電源ユニットの特等席だったが、どう考えてもこちらの方が効率の良いファンレイアウトに見える。なぜ気がつかなかったのだろう
PHANTOM PHANTOM
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サイドパネルのHDD搭載部には120mmファン2基が標準搭載されている。さらに拡張スロット冷却用にオプションで200/230mmファン1基が装着可能
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200mmファン「DF2003012SEMN」。DC12V/0.42A/5.04Wである事が分かる ファンが搭載できそうなHDDシャドウベイ下は、単なる通気孔。自然吸気用ということになろうか
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フロント140mmファンスペース。HDD搭載部に位置するが、側面120mmファン2基が搭載されているため、オプション扱いに リア120mmファンの排気部。このように各所においてホワイト塗装が施されている
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右下にあるメッシュ部。実際にファンが付くワケではないが、逆サイドに搭載されているファンの通気孔の役割を果たす 自然排気の効果が期待されるメッシュ仕様の拡張スロットカバー。これによる実際の効果は極めて怪しい
PHANTOM 背面左上部にはトップ部200mm Blue LEDファンのLED ON/OFFスイッチが搭載されている。実はこれに関する説明が無く、しばらくの間リセットスイッチだとばかり思っていた



NZXT「PHANTOM」“イマドキ”のドライブベイレイアウト

 現在リリースされているPCケースの多くは、このハードディスク横搭載レイアウトが採用されている。(ABS樹脂製専用ラック採用もほぼ横並び)これまでの縦置きよりも横置き搭載はフロントファンからのエアフローに適している上、マザーボードトレイ背面にケーブルを押しやるケーブルマネジメントの面に於いても有利。このスタイルはもはや“鉄板”と言ってもよいだろう。
PHANTOM
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5.25インチドライブベイは全部で5段。ツールフリー仕様で、ロック機能を備える。装着感は良好で、本来ネジ留めする穴にはガッチリとピンがロックしてくれる
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気がつけば多くのPCケースで採用されるようになったABS樹脂製3.5インチHDD用レール。HDDはスクリューレスによるピン留め式。なお2.5インチSSDも底面ネジ留めにて搭載することができる 3.5インチ(2.5インチ搭載可)シャドウベイはヨコ向きレイアウトで全7段。いずれも専用レール式で、着脱は容易



NZXT「PHANTOM」5chファンコントロールをチェックする

 正面右トップ部にはファンコントローラーが装備されている。機能性はもちろんだが、逆サイドには平行してスイッチやフロントI/Oがレイアウトされており、左右対称のデザインバランスを保つ事においても大きな役割を果たしている。
PHANTOM
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合計5ch(20W)のファンコントロール機能はスライド式スイッチにより任意制御ができる。内部は短い基板に着脱可能な専用コネクタが装着されており、パネル部に印刷され箇所(左からフロント/側面1/側面2/トップ/リア)のファン回転数をコントロールする事ができる。Blue LED付き

NZXTはファンコントローラーが好き

 NZXT社の製品を取り上げるのはこれで2回目。1回目は「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」Vol.49で、タッチパネル液晶採用の5ch外付けファンコン「Sentry LXE」をお届けした。デジタルフォトフレームスタイルの一風変わった製品であったが、どうやらNZXTはファンコンが好きらしい。
 数年前、国内市場では猫も杓子も“ファンコン”という一大ブームが巻き起こったが、近ごろではすっかり落ち着いてしまった感がある。その要因は完成されたPWMファンが普及した事、さらには140mm以上の低速大口径ファンが多く採用された事などが挙げられるだろう。
 特に大口径ファンは1000rpm以下で静かに大風量を生み出す事から、騒音の問題が少なく、そもそも回転数を絞る必要が無い。
 「PHANTOM」も例外ではなく大口径ファンが搭載されているが、さて5chもファンコントローラーは必要なのだろうか。ますますファンコントローラーの肩身は狭くなるばかりだ。



総評 ただの“デコケース”とは言わせない

 実は都合によりNZXT「PHANTOM」の編集部滞在期間が短く、これまでのように実際に組み込んでのテストをする余裕が無かった。よってエルミタ的総合評価は異例の“無し”という事でご勘弁頂きたい。本来であればこの手のモデルを扱うのは初めてという事もあり、少々残念ではあるものの、細部をチェックした印象で締めくくりたい。

 総じて悪い所は見当たらず、イマドキPCケースらしいまとめ方がなされていた。現在国内市場に流通するPCケースは、国内ユーザーの傾向を熟知した(そうでない場合も希にあるものの)代理店が“ふるい”にかけるため、一昔前のように“どうしようもない”モデルに当たる確率がかなり減っている。たくさんのモデルから期待を込めて1台を選定する場合、ハズレが少なくなる事は歓迎すべき良い傾向だが、逆に横並びになってきているのも確か。言い換えればそこそこのレベルで落ち着いてしまっているPCケースカテゴリだけに、それ以上を求めるのは少々難しい。

 冒頭述べたように「PHANTOM」はその特徴的な外観から、万人受けするPCケースではない。ただしケース内部は非の打ち所がないとは言わないまでも、エアフロー、拡張性、組み込み易さなど、レベルの高い設計である事は分かった。
 よって「PHANTOM」を敢えて選ぶ理由はズバリ外観でしかない。
 拮抗するPCケースカテゴリの中で、突出した外観こそ「PHANTOM」のすべてであり、カッコイイと思うユーザーは買って損はないだろう。独特なデザインが目立つNZXTのようなPCメーカーは、是非そのポリシーを曲げず、見る物を楽しませる製品を作り続けて欲しいと思う。ある意味よく出来た“デコケース”であった。

機材協力:NZXT
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PHANTOM
・外形寸法 W222×D623×H540mm
・素材 SECC + プラスチック
・重量 約11kg
・5.25インチ×5
・3.5/2.5インチシャドウベイ×7
・電源 非搭載
・対応 E-ATX/ATX/MicroATX/Mini-ITX
・I/O USB2.0×2/オーディオin/out(AC97/HD Audio対応)/eSATA×1
・ファン フロント140mm×1(オプション)、リア120mm×1、サイド120mm×2、サイド(拡張スロット部)200/230mm×1(オプション)、トップ200mm×2(1基のみ標準/Blue LED搭載)
・付属品 ネジセット、マニュアル
・実勢価格税込16,800円前後
・発売日:2010年9月7日
メーカー製品情報(NZXT)
代理店製品情報(エイエムオー)
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