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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.83 世界No.1のメモリメーカー 「Kingstonが選ばれる理由」
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.83
世界No.1のメモリメーカー 「Kingstonが選ばれる理由」
2011年6月7日17:23
TEXT:GDM編集部 池西 樹
高クロックのメモリを使う場合、
「Lynnfield」
や
「Clarkdale」
ではベースクロック(BCLK)の調整が必要となるため、メモリ本体の耐性はもとより、マザーボードやCPUの耐性も重要な要因となる。ところがメモリの制限が緩和された
「SandyBridge」
は、メモリさえ動作すれば2133MHzという高クロック設定も容易に行えるようになり、その結果、オーバークロックを楽しむユーザーが増えているという。
そこで今回は、オーバークロック耐性が高く、定格DDR3-1333MHz、XMP設定DDR3-1600MHzながら、個体により2133MHz動作が可能という
Kingston Technology
の自信作
「KHX1600C9D3X2K2/8GX」
を検証し、その秘められたポテンシャルの高さを存分に引き出してみたい。
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世界一のメモリモジュールメーカーKingston Technology
Kingston Technology(本社:アメリカ カリフォルニア州)
(以下キングストン)は1987年にエンジニアのJohn TuとDavid Sunによって創設された独立系メモリモジュールメーカーだ。設立当初は、SIMMモジュールを製造していたキングストンだが、その後順調に成長を続け、現在では
世界最大のメモリメーカー
に発展した。ちなみに、2010年度のシェアは51.4%(DRAMxChange社調べ)を超えており、業界第2位であるA-DATAの7.6%を大きく引き離してトップを独走している。
さらに、これまでのメモリ製造のノウハウを生かし2009年にはSSD市場にも参入。積極的に新製品をリリースしており、充実したラインナップを提供し続けている。
日本国内でも他のメーカーに先駆けてメモリモジュールの流通を開始しており、特徴的なモアイのロゴと共に、高品質なメモリを提供するメーカーとして認知されているのは皆さんご存知の通りだ。
赤いモアイが特徴的なキングストンのロゴ
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高品質、高信頼性を誇るメモリモジュール
キングストンでは組み立て前にDRAMチップ、プリント基板などを厳しくチェックするだけでなく、組立後の全品テストを実施。この徹底した製品管理により、高い品質を実現している。キングストン製のメモリはすべての製品で永久保証を謳っているが、これはまさに同社の品質への自信の現れといえるだろう。また、国内にテクニカルサービスセンターがあるため万が一問題が発生した場合にも直接ユーザーサポートが受けられるというのも大きなメリットだ。
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プラットフォームごとに最適化されたメモリ
自作PCの世界にいると相性問題という言葉をよく耳にする。筆者は個人的にこの「相性」という言葉はあまり好きではないのだが、次々に新製品が登場するPCパーツの特殊性を考えると、全ての組み合わせで動作検証をすることはとても不可能で、仕方が無いことだろう。
特にメモリの場合、プラットフォームの変更による相性問題が起きやすくなる。実際、SandyBridgeへのプラットフォーム変更でもLGA1156では安定動作していたにも関わらず、LGA1155では安定動作しなくなる製品も存在していた。
キングストンではこのような相性問題に対応するため、プラットフォームごとに最適化されたメモリが用意されている。特にオーバークロックメモリのような高クロック製品の場合、それだけ相性もシビアになるため、自分のプラットフォームに合ったメモリを選択する必要がある。
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パワーユーザー向けメモリ
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HyperX GENESIS シリーズ「KHX1600C9D3X2K2/8GX」
キングストンのメモリにはシステムビルダー向けの
「ValuRAMメモリ」
と自作ユーザー向けの
「HyperXメモリ」シリーズ
がある。さらに、
「HyperXメモリ」
は様々なユーザーのニーズに答えるため以下の5つがラインナップされている。
・エントリーユーザー向け「HyperX blu」
・省電力向け「HyperX LoVo」
・ゲーマー、パワーユーザー向け「HyperX GENESIS」
・オーバークロッカー向け「HyperX T1」
・エンスージアスト水冷システム向け「HyperX H2O」
今回紹介する
「KHX1600C9D3X2K2/8GX」
はパワーユーザー向けの
「HyperX GENESISシリーズ」
に該当するメモリだ。SandyBridgeに最適化された4GB×2のデュアルチャネルキットで、標準動作クロックはPC3-10600(1333MHz)、XMPモードではPC-12800(1600MHz)での動作が保証されている。
ちなみにXMPとは「eXtreme Memory Profile」の略で、Intelが策定したオーバークロック動作時のメモリクロック、タイミング、電圧といった情報を保存しておく規格のことだ。対応マザーボードとメモリを使うことで、クロックに従った電圧やタイミングが自動的に設定されるようになっている。
Hyper X GENESISシリーズ「KHX1600C9D3X2K2/8GX」。放熱効果を高めるためグレーを基調としたヒートスプレッタを搭載
グレーのベースにシルバーの「HYPERX」の文字が映える美しいデザイン。キングストンおなじみのレッドモアイもプリントされている
ヒートスプレッタは背が低く薄型のため、CPUクーラーなどとの干渉は心配ないだろう
メモリに貼られているスペックシール。1600MHz動作時のDRAM Voltageは1.65Vであることがわかる
■
HyperX GENESIS「KHX1600C9D3X2K2/8GX」
スペック
速度
DDR3-1600(PC3-12800)
容量
8GB(4GB Module×2枚組)セット
レイテンシ
JEDEC SPD:DDR3-1333 CL9-9-9
XMP:DDR3-1600 CL9-9-9-27
電圧
JEDEC SPD:1.5V
XMP:1.65V
備考
KingstonオリジナルGenesisタイプスプレッタ装着モデル
■CPU-Z
CPU-Zの結果。XMPにDDR3-1600MHzの情報が入っていることが確認できる
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速度
DDR3-1600(PC3-12800)
容量
8GB(4GB Module×2枚組)セット
レイテンシ
JEDEC SPD:DDR3-1333 CL9-9-9
XMP:DDR3-1600 CL9-9-9-27
電圧
JEDEC SPD:1.5V
XMP:1.65V
備考
KingstonオリジナルGenesisタイプスプレッタ装着モデル
・
Kingston Technology(日本語サイト)
・
HyperX Geniesis DDR Memory
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