「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」
Home
>
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.63 P67チップセットで現行CPUに対応するASRock「P67 Transformer」
|
まずは気になる点をすばやくチェック、BIOSからUEFIへ
予めお断わりしておくと、今回このサンプル品は事情により編集部には
“超短期滞在”
だったため、じっくりと隅々テストを行わず、要点のみのレビューとなる事をお許し頂きたい。
なお、ASRockだけではなく“Cougar Point”世代のマザーボードほぼ全てに言えることだが、
“Unified Extensible Firmware Interface”
こと
UEFI
が新たに採用されている。IBMのPC/ATが登場して以来、20年以上使い続けられていたBIOSは遂にUEFIへと移行し、これまでのキャラクタベースのユーザーインタフェースから、Windowsに近いグラフィカルなユーザーインタフェースへと変更されることになったという点は“Cougar Point”世代のポイントと言える。
グラフィカルなUIをもつ「UEFI」。キーボードだけでなくマウスでの操作も可能となっている
マザーボード設定機能はBIOSと違いはなく、オーバークロックなどの設定もこれまで通り行うことが可能だ
|
「P67」のSATA3.0(6Gbps)性能を確認しておく
前述通り「P67」ではIntel製チップセットとしては初めてSATA3.0(6Gbps)に対応している。そこで今回は、
WesternDigital
製のSATA 3.0(6Gbps)対応ハードディスク
「WD1002FAEX」
を使って、オンボードのSATA 3.0(6Gbps)性能を確認してみることにした。ベンチマークテストは
「CrystalDiskMark3.0」
を使用し、テストデータのサイズは50MBのみとしている。
CrystalDiskMark 3.0 [50MB]の結果
|
初登場EtronTech製USB3.0チップの性能を試す
「P67 Transformer」のUSB3.0チップは、NEC刻印でお馴染みの
ルネサステクノロジ
製や
Fresco Logic
製ではなく、第3のメーカーともいうべき
EtronTech製「EJ168A」
が採用されている。そこで
HGST
製ハードディスク
「HDS721050CLA362」
(Serial ATA/500GB/7200rpm)をUSB3.0対応の外付けケースに入れて接続した場合と、SATA2(3Gbps)で接続した場合の転送速度を比較してみることにした。
USB3.0のコントローラーチップは、今回が初お目見えとなるEtronTech製「EJ168A」という製品。NEC刻印でお馴染みのルネサステクノロジ製と比較しても高速であるという点がアピールされている
CrystalDiskMark 3.0、50MBの結果。写真右がUSB3.0接続の場合、同じく左がSATA2(3Gbps)接続の場合だ
結果はご覧の通り。USB3.0とSATA2(3Gbps)でほとんど違いはなく、ハードディスクを接続するならEtronTech製「EJ168A」は十分な性能であることがわかる。
|
今後も継続を願うASRockらしい“遊び心にあふれた”1枚
つい先日、
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.60「ハイエンドマザーに見るASRock 真の実力」
でもお伝えしたばかりのASRock製マザーボード。「異種混合」マザーを筆頭とした
“変態仕様”
というイメージからは離れ、今や高機能なハイエンドマザーも多く手掛けるメーカーとして紹介したのは記憶に新しいところだ。しかし今回編集部に届いた1枚がLGA1156仕様の「P67」チップセット搭載マザーと知った時には、まさに苦笑いである。
聞くところによるとASRock社製“Cougar Point”世代のマザーボードは、ハイエンドモデルである
「P67 Extreme6」
や、あのFatal1tyとのコラボしたゲーマーモデル
「P67 Professional」
といったラインナップが準備中だという。ローエンドからハイエンドまでしっかりとしたラインナップを揃えつつも、「P67 Transformer」のようなモデルもリリースするというメーカーや開発者の遊び心。今後も是非続けて頂きたいと思っているのは筆者だけではないだろう。
肝心の「P67 Transformer」そのもののパフォーマンスについても触れておかねばならない。これまでのASRockが手掛ける「異種混合」マザーボードは、得てしてその多くがローエンドモデルだったのに対して、同マザーは
8+2フェーズ電源回路
の採用や、日本製の高品質導電性高分子コンデンサ
「ASRock DuraCap」
を搭載するなどチープな感じはなく、ミドルレンジ向けのしっかりとした製品に仕上げられている。
また、USB3.0や「P67」搭載によるSATA3.0(6Gbps)のサポートといった最新のインターフェイスにも対応。特にSATA3.0(6Gbps)は、これまでIntel製プラットフォームの多くで採用されているMarvellチップのパフォーマンスを遥かに上回り、AMD“SB850”に迫る性能となっているのも印象的だった。
このように今回の「異種混合」マザーボードは、現在“Lynnfieldコア”採用LGA1156対応CPUを使っているユーザーにとって、資産を活かしたアップグレードが叶う1枚としての役割を十分に果たしてくれるモデルと言えるだろう。国内市場での正式発売を今から心待ちにしたい。
© GDM Corporation All Rights Reserved
<
先頭のページに戻る
>
・チップセット Intel P67
・対応ソケット LGA1156
・メモリ 4×DDR3
(2213/1866/1600/1333/1066)
・拡張スロット
PCI-Express2.0(x16)×1
PCI-Express(x1)×3
PCI×2
・内部ポート
SATA3(6Gbps)×2
SATA2(3Gbps)×5
PATA×1
・バックパネル
ギガビットLAN×1(Realtek RTL8111E)
7.1ch HD Audio(Realtek ALC892)
USB3.0×2
USB2.0×6
eSATA×1
PS/2×2
●
Antec スコット・リチャーズ氏に聞く「Antecはオーディオ市場に参入する」(2010/12/14)
●
2011年は反転攻勢へ! 日本Shuttleの偉い人 伊藤氏に聞く(2010/11/30)
●
注目の"倒立型PCケース"新作発売直前 SilverStone本社STAFFに聞く(2010/10/8)
●
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.13 サイズ「峰2」検証
●
エルミタ的「一点突破」 PCケース編 Vol.4 ドスパラセレクト「DP-2012」検証(2010/12/8)
●
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.61 GIGAZONEブランドPCケースをいじりたおす(2010/12/6)
●
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.12 CoolerMaster「V6GT」検証(2010/12/4)
●
ハイエンドマザーに見るASRock 真の実力(2010/11/30)
●
2011年は反転攻勢へ! 日本Shuttleの偉い人 伊藤氏に聞く(2010/11/30)
●
Cooler Masterが本腰を入れた電源ユニット Silent Pro Goldシリーズ検証(2010/11/19)
●
MicroATXゲーミングPCケースの非凡なる才能を徹底検証 In Win 「IW-BR661」編(2010/11/12)
●
注目の"倒立型PCケース"新作発売直前 SilverStone本社STAFFに聞く(2010/10/19)
●
PhotoFast「GM-PowerDrive-LSI PCIe SSD」速攻レビュー(2010/10/15)
●
エルミタ的「編集部で使ってみた」その3 PhotoFast「iPADock」編(2010/10/13)
●
JMicron JMF616搭載 ADATA「S596 Turbo」検証(2010/9/30)
●
エルミタ的「編集部で使ってみた」その2 OZAKIのiPadアクセサリ編(2010/9/29)
●
エルミタ的「編集部で使ってみた」その1 PhotoFast「GBOX-mini」編(2010/9/22)
●
エルミタ的「一点突破」 PCケース編 Vol.3 NZXT「PHANTOM」検証(2010/9/14)
●
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.11 Thermaltake「Jing 静冷魂」検証(2010/9/9)
review index >>
Copyrightc1997-2010 GDM Corporation All rights reserved 掲載記事の無断転載を禁じます