|ベンチマークテスト
|メモリオーバークロックの効果を探る
「KHX1600C9D3X2K2/8GX」のオーバークロック耐性が確認できたところで、メモリクロックによってどの程度PCのパフォーマンスに影響があるのか確認していこう。今回はメモリクロック1600MHz、1866MHz、2133MHzの状態でそれぞれベンチマークを実行しその性能を確認することにした。
|Sandra 2011 SP2
Sandra 2011 SP2を使ってメモリ帯域とレイテンシを確認してみることにした。メモリ帯域を確認すると、2133MHz動作では1600MHz動作の約3割増とほぼクロック通り順調にスコアを伸ばしている。レイテンシについても、2133MHz動作では1600MHz動作の時に比べて、緩めの設定になっているにも関わらず1割以上短縮されており、高クロックの効果が十分に発揮されていることがわかる。
|AIDA64
次にAIDA64のメモリ関連テストにてメモリパフォーマンスを確認してみよう。Sandra2011 SP2の結果に比べると伸び率は低いものの、メモリリード、ライト、コピーともクロックに従ってスコアが伸びていることがわかる。またメモリレイテンシについては2割近く短縮されており、こちらも高クロック動作の効果が十分に発揮された結果となった。
|CINEBENCH 11.5
メモリ関係のベンチマークではメモリクロック上昇による性能向上を確認できたが、実際のアプリケーションではどの程度効果があるのだろうか。そこで、CPUの性能を図るベンチマークとしてCINEBENCH11.5のスコアを確認してみることにした。
1600MHzと比較すると2133MHzでは約2%スコアが上昇した。CPUのオーバークロックに比べると、その効果は小さいもののメモリのオーバークロックによる効果は確実にあるようだ。
|CINEBENCH 10
次にCINEBENCH10でも同様にベンチマークを取得してみた。こちらは1600MHzと2133MHzを比較すると約4%スコアが上昇している。CPUクロックに換算すると約130MHzのクロックアップに相当する数値でなかなか良い結果と言える。
|3DMark 11 Version 1.0.2
次に3D関係のベンチマークでの効果を確認するため3D Mark 11 Version 1.0.2でスコアを確認した。まず、3DMark11 Scoreの結果だが、こちらはグラフィック性能が重視されるベンチマークということで結果に影響はないようだ。同様にGraphics ScoreやCombined Scoreについても結果に有意な差は見られなかった。ただし、CPU性能を図るPhysics Testでは約4%スコアが向上しており、オーバークロックの効果が見て取れる。
|ファイナルファンタジーXIV オフィシャルベンチマーク
最後に実際のゲームベンチマークとして、「ファイナルファンタジーXIV オフィシャルベンチマーク」でも測定を行った。
グラフィックス性能がネックとなるHIGH設定ではスコアに違いがなかったものの、LOW設定では約2%スコアが上昇している。このことからもわかるとおり、CPU性能が影響するような場面ではメモリのオーバークロックも効果があることがわかる。
|SandyBridgeプラットフォームに最適。
|オーバークロックも面白い「KHX1600C9D3X2K2/8GX」
オーバークロックは個体差によるところが大きく、一種博打的な要素が大きいのも事実だ。確実に2133MHz動作を狙いたいのなら、予め対応を謳うメモリを購入するほうがいいだろう。ただし、2133MHz対応のメモリは高価な製品が多く、なにより4GBの製品も数が少ない。それならば、「KHX1600C9D3X2K2/8GX」を購入してオーバークロックを試してみるというのもアリだろう。
「KHX1600C9D3X2K2/8GX」の実売価格は10,000円前後と1600MHz対応製品としては一般的な価格設定で、たとえオーバークロックに成功しなくても損をすることはない。さらに、成功すれば2133MHzの高クロック動作も可能になるという、まさにオーバークロックの醍醐味を味わうことができるメモリとなっている。
また、定格動作で使用する場合にも、高品質で永久保証を謳う「KHX1600C9D3X2K2/8GX」はSandyBridge用のメモリとして選んで損をしない選択肢となるだろう。 |